こんばんは。DF心理相談所藤田大介です。
11/7東京ドームで開催された、『乃木坂46 真夏の全国ツアーFINAL！』初日に行ってきました。
乃木坂46の夢であった東京ドーム公演。幸運にもアリーナ席、それも最前列に近い場所で観ることができ、本当に楽しく、感動したのですが、
今回はライブ中に起こった事故について書きたいと思います。
事故詳細はこちら↓
簡潔に言うと、観客頭上を移動していた重さ約40kgのカメラが、ワイヤーが切れたことでアリーナ席に落下し、観客3名が軽傷を負った、という事故です。
当日アリーナ席にいて、ライブ中に演出と関係ない、ガシャン‼︎という大きな衝撃音が聞こえてましたが、こんな事故だったと知ったのは、ライブ翌日のニュースでした。
頭上を動くカメラも覚えてますが、あれが降ってきたら死んでもおかしくないサイズです。今回軽傷で済んだのは不幸中の幸いでしょう。
これだけの事故にもかかわらず、謝罪は公式サイトでの簡単なもののみ。
11/9 23時現在、メンバーは当日及び翌日の公演でも、ブログなどでも誰一人触れていません。
私は3つの点で、この対応を残念に思います。
１つは、責任という点。この件について、多くの方が指摘している視点です。
一歩間違っていたら、人の命に関わっていただろう事故です。アクシデントがあったと分かった時点で中断すべきでしたし、当日でも翌日でも、メンバーの口から謝罪するのが本来でしょう。
乃木坂46は結成6年。主力の大半は20歳を越えています。立派な社会人の年齢です。まして、イベントの紛れも無い主役です。例え自分達のせいでなくとも、一人の大人として、代表者として頭を下げるのが、果たすべき責任であるはずです。その上で、より立場の上の人間が守ってあげるべきなのは言うまでもありませんが。
２つ目は、人間性という点。
誰かが怪我をしたら、「大丈夫？」と心配するのが、人として普通です。誰かを傷つけたら、「ごめんなさい」。これも同様。どちらも幼稚園で教わる、人間関係での基本であり、人として最も大切なことです。
これをせず、自分の都合ばかり大切にしていたらどうなるでしょうか？あいつはワガママで冷たい奴だと嫌われるはずです。
ましてや、今年6月末に開催された全国握手会では、前日に起きた欅坂46握手会での刃物持ち込み事件を受け、「怖かった。開催について上の人と何度も話し合った」と打ち明けています。
この握手会にも参加した者として、開催してくれた勇気には本当に頭が下がる思いでしたが、今回の事故について黙ったままでは、自分達の危険には敏感なのに、ファンは心配しない人達となりかねません。それでは、ファンの皆さんが大切ですと言っても、真実味が失われてしまうでしょう。
彼女達がこれまで大変な努力をしてきただろうことを思うと、本当に残念です。
そして3つ目は、損得という点です。
当然ながら、乃木坂46はビジネスである以上、利益を上げなければなりません。そのために大切なのはイメージであり人気でしょう。さらに言えば、今の乃木坂46は、一部のアイドルファンだけでなく、広く国民的な支持を得たいステージにあります。
では、どういう対応をすれば、彼女達の株は上がるのでしょうか？今回の対応でないことは明らかでしょう。自分達から率先して頭を下げる方が、価値が高い。好印象なはずです。
本心でなくても、パフォーマンスであっても、こうした場面で頭を下げ、相手を心配する健気な姿を見せることは、ビジネス的に賢くおいしい選択でした。更に人気を加速させる可能性があっただけに、この点でも残念に思います。
さて、冒頭にも書きましたが、現時点でこの件には誰一人触れていません。乃木坂46のメンバーは、現在46名。考えは十人十色でしょうから、全員でなくとも、自分の口から謝りたいというメンバーもいるはずです。おそらく、上の人からストップ指令でも出ているのでしょう。
だから彼女達が謝れないのは仕方ない。
私はそうは思いません。
「感情を隠したら 制服を着たマネキンだ」
彼女達の代表曲である『制服のマネキン』の一節です。
また、同曲はこうも歌っています。
「できないんじゃない やってないだけさ」
謝りたい気持ちがあるのに、行動にうつしていないとしたら、それは上の指示で出来ないのではなく、自分を守るためにやってないだけではないでしょうか？
ブログやモバイルメールなどは運営のチェックが入るので無理でしょう。しかし、ライブの場があったはずです。後で怒られる、処分があるでしょうが、少なくとも謝罪する機会はあったはずです。
そもそもそういう気持ちのない子は構わないのですが、もし謝りたいのに、マネキンとなり黙っているとしたら、そのメンバーは、果たして自分を愛せるでしょうか？笑顔でいられるでしょうか？
心の専門家としては、この点が1番心配です。
長くなりましたが、最後に乃木坂46のメンバーに向け、同曲のこの言葉を問いかけて終わります。
「その意思はどこにある？ 制服を着たマネキンよ」
追伸
これだけ乃木坂46に批判的な事を書いたからには、次はドームの外で騒いだ心無いファンについてもかきます。