pontaの街場放浪記

さすらいの街場詩人pontaのライフスタイル備忘録です。
2012年に広島のリージョナル情報誌『旬遊 HIROSHIMA』のWebページでコラムを連載しました。その過去ログもこちらへ転載しています。

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休日の昼下がり、広島市役所の近隣にあるフラワーショップ〔SHAMROCK(シャムロック)〕を訪問した。

目的は、梶川ゆう子『2013カレンダー原画展』だ。

友人の梶川ゆう子さんは、広島を中心に活躍されているイラストレーター。

彼女のイラストは愛らしいタッチと色遣いが特徴だ。

梶川さんは例年年末が近づくとご自身のイラスト入りのカレンダーを制作し、広島市内の雑貨店等で販売される。
来年のカレンダーは、アンデルセン童話『馬車で来た12人のお客』をモチーフにしたイラストが描かれている。

その原画に加え、他の作品も展示したものが今回の個展である。


〔SHAMROCK〕1Fのフラワーショップに飾られた美しい花に心を躍らせつつ、2Fのギャラリーに向かい階段を登る。

梶川1

梶川さんのイラストは小品が主体だ。鑑賞するのにそれほど時間がかからないかな?と思ったが、観ているうちに結構時間が経っていた。

梶川2

梶川3

梶川4

梶川さんのイラストは可愛らしいし、温かみがあるんだけど、じっくり見ていると細部の遊び心に気付いたり、シュールさに驚いたり、ふと考えされられたり、観れば観るほど面白くなった。

梶川5

また、この日は作者の梶川さんが在廊されていたので、色々と四方山話もできた。

鑑賞の帰りには、カレンダーを購入。

来年は、毎日朝と帰宅後に、梶川さんの素敵なイラストに触れる楽しみができるなあ!

ウィリアム・モリスのひそみにならって、「生活の芸術化」へのささやかな第一歩になれば、と願っている。


※梶川ゆう子さんのWebサイトが開設されましたので、下記ご紹介します。
「梶川ゆう子 PeruKeruMiru」
http://perukerumiru.jp/


(2012年11月18日執筆。「Web旬遊」所収)
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汁なし担担麺が大好きだ。

先日も人気の汁なし担担麺専門店〔中華そば くにまつ〕を訪問。〔くにまつ〕名物の「KUNIMAX」に舌鼓を打った。

KUNIMAX

「KUNIMAX」は字面だけ見れば、単なる激辛汁なし担担麺のようだが、そうではない。

仕様は、ネギ多め、肉多め、花椒(中国山椒)多め、そして芝麻醤(ゴマペースト)なし、である。

辛さも、通常の〔くにまつ〕で供される汁なし担担麺の4倍程度だという。

激辛好きからすれば「4倍」では全然物足りない辛さかも知れない。しかし、店主の松崎司さんのブログでは「私の中では、味を調整できる限界の辛さです」と説明している。

松崎さんが目指していたのは激辛を売り物にする担担麺ではなく、「『麺』『花椒』『ネギ』が主役のような担担麺」。

花椒の舌が痺れるような辛さと、ラー油の刺激的な辛さとの見事なハーモニー。

四川料理ではそれを「麻辣味」(マーラーウェイ)と呼び、食べ手である僕も待ち望んでいたものだった。


広島は汁なし担担麺という料理がメジャーだからそうでもないかも知れないが、「担担麺は汁そば」という認識が、ちょっと前までは一般的だったと思う。

が、担担麺という料理自体、元来「汁そば」ではない。

19世紀半ばに、四川省で産み出された「汁なしそば」「和えそば」である。

「担担麺」というネーミングは、天秤棒に食材と道具を吊るして売り歩いたことを由来としている。

「担担」とは、四川省の方言で「天秤棒」の意味。決して「坦坦」ではない。「坦坦」では、平らな、平凡な、という意味になってしまう。

天秤棒で担いで売り歩いた料理だから、大量のスープを運べない。必然的に「汁そば」にはできない。

七輪の火力で麺を茹で、小ぶりの椀にラー油、花椒、醤油などを入れ、茹で麺を投入。上から事前に炒めた豚肉のそぼろときざみ葱(ザーサイ、ナッツなどを入れる場合もある)をふりかけ、タレと麺を混ぜてから頂くものだという。


日本で一般的な「汁そば」スタイルの担担麺は、四川省出身の名料理人・陳建民氏が広めたという説が広く知られている。

上海・台湾・香港のレストランを渡り歩いた陳建民氏は、本場のスタイルの四川料理が日本では受け入れられないことを熟知していた。

中国本土でも、四川省以外の土地では辛味の強い料理は受け入れられず、辛さを控えめに調整した経験を持っていたからだ。

だから陳建民氏は、四川料理に馴染みが薄い日本人のために、食べやすくアレンジした料理を提供した。

辛さを控えめにした麻婆豆腐。ケチャップを加えたエビチリソース・・・

担担麺は「汁なし麺」ではなく、スープをたっぷり入れた「汁そば」にした。スープにはラー油、花椒は控えめにし、ラー油の辛味を打ち消すため芝麻醤を投入した。

これが、日本で広く人気を得た、陳建民氏スタイルの担担麺である。


もちろん僕も陳建民スタイルの担担麺は大好きだ。邪道、とは全く思わない。

香ばしく煎り上げた芝麻醤の風味が、食欲をそそる。スープを最後の一滴まで飲み干したくなる
美味しい担担麺を、何度も口にしたことがある。

また、2001年に開店した〔きさく〕を嚆矢とする広島での汁なし担担麺の多くが、芝麻醤をタレに加えている。

きさく

芝麻醤のゴマ風味は、味わいをマイルドにするのでこちらも大好きだ。

また、時には五日市の〔赤麺 梵天丸〕の「梵天切りⅡ」のような激辛風味の担担麺も、食べたくなる時もある。

梵天丸

中でも「KUNIMAX」のような、「麻辣味」を純粋に味わうことができる汁なし担担麺が、自分には一番フィットする。無性に食べたくなる。

そういう時は、〔くにまつ〕〔キング軒〕など、芝麻醤なしの汁なし担担麺のメニューを置いてあるお店に、一も二もなく駆けつけるのだ。


※2015年9月現在、上記で紹介したお店に加え、〔花山椒〕〔武蔵坊〕など新鋭の人気店も増えている。

また〔くにまつ〕は、「DEATH MAX」という激辛メニューを追加している。


(2012年10月12日執筆。「Web旬遊」所収)
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尾道はフォトジェニックな街だ。

千光寺公園から見下ろした、尾道水道と市街地の素晴らしい眺望。

尾道水道

また、渡船で対岸の向島へ渡り尾道市街を眺めても一幅の絵のように美しい。

向島からの眺め

坂を下り、市街地を抜けると現れた、港町の雰囲気を残す界隈。

旧い商家をリフォームした飲食店。

かつて花街だったことを偲ばせる、入り組んだ横丁。

どの眺めを切り取っても、一幅の絵画、一葉の写真にふさわしい情緒をたたえている。


尾道がフォトジェニックなのは、戦災を免れたことと、古くからの文化的蓄積があることが理由だと思う。

決して一朝一夕で産み出されたものでないし、付け焼刃でない。

尾道が港町として時の政府に公認されたのは、平清盛の在世である。

清盛の五男・重衡所領の荘園からの年貢米を、都に運搬するために港が開かれたとのこと。その後も中世から近世にかけて、尾道は海運の要衝として栄え続けた。江戸時代には、北前船の寄港地として、全国の物産品が取引された。

尾道の往時を偲ばせるものが、山肌に密集して建ち並んでいる多くの古刹、名刹だ。


そんな尾道の往時を偲ばせるものは、神社仏閣だけではない。

飲食店が質、量ともに充実している。人口十数万人の都市とは思えない充実ぶりだ。

皇室やVIPが宿泊することで知られる〔西山別館〕、小津安二郎『東京物語』のロケ地として知られる〔竹村家〕をはじめ、尾道には多くの料理旅館、割烹、仕出し料理屋、鮨屋が点在している。

とはいえ、近年の尾道は日本料理店以外の発展ぶりも、特筆すべきだ。

中でも、最も評判を呼んでいるレストランの一軒に、〔イルポンティーレ(IL PONTILE)〕がある。

イルポン


〔イルポンティーレ〕とは、イタリア語で「桟橋」という意味。

お店の目の前には、ちょうど対岸の向島へ行く渡船の船着場がある。

港町の情緒あふれる船着場と、〔イルポンティーレ〕のモダンな外観が、フォトジェニックなコントラストを産み出している。

店内に入ると、テーブル席もあるが、広々として清潔なオープンキッチンと、くの字の立派なカウンターが印象的だ。

思わず、東京や京都にある一流どころの板前割烹を思い浮かべた。

〔イルポンティーレ〕のお料理もまた、フォトジェニックだ。

地物にこだわった有機・無農薬野菜。毎朝市場で仕入れる地魚。それら野菜や地魚の馥郁たる味わいが、舌に素直に、明快に迫ってくる。

前菜

スープ

パスタ

メイン


神森シェフは、尾道で生まれ育ち、関西・名古屋でイタリア料理の修業を積んだと伺った。

シェフの作り出す料理は、イタリア料理の調理技法をきちんと踏まえつつ、尾道の風土と住民の舌に根差した味覚を、見事に構築していた。

「シェフならではのイタリア料理」と一言で言えば簡単だが、イタリア料理のエッセンスと、尾道に根差した味覚の両者を表現するというのは、決して簡単なことではないと思う。

ゴリゴリのイタリア料理でもなく、和食寄りの「似非」イタリア料理でもなく、神森シェフの経験とセンスで描かれた独自の料理世界がここにある。


※〔イルポンティーレ〕は業態転換し、現在はイタリア料理のテイクアウト専門店として営業しています。

(2012年9月19日執筆。「Web旬遊」所収)
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