【歯内療法】この後どうしますか? | 歯科医師国家試験 臨床問題を熱く語るブログ

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第107回 Bー7です。

内容は別にたいしたことありません。

 
 
 

はっきり言って、即答レベルの問題で、

問題自体はどうってことありません。

この問題を本番で見たら、

「サービス問題キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」

とか

「こんな簡単な問題を間違う奴いんの?( ゚Д゚)ツマンネ」

あるいは、

「超簡単なっしー!!(byふなっしー)」

と試験会場で思わず声を出してしまい、隣の席の違う大学出身の人に怒られたという方もいらっしゃるかもしれません(´・ω・`)
(注)歯科医師国家試験では不正行為防止のために、試験会場の隣の席に座る人は違う大学出身の人、ということになっています。


でもね

日頃の勉強では、単に問題を解いただけではダメなんです。

切開・排膿させた後は、どうするんでしょうかね??

このように発展させて考えましょう。

それが過去問を素材として勉強するという意味ですよ。

だって・・・

何度も言うけど

今の歯科医師国家試験では、過去問と同じ問題は出ないんだから、

発展させて勉強しないとダメなんです!!!!


特に多浪生の方は、気をつけてくださいね。
勉強がマンネリ化している可能性大です!!!!

本問題のような症例は日常臨床で頻繁に遭遇します。
この機会に流れを理解しておきましょう。

1回目来院時(初診時)

・問診

・デンタルX線写真撮影

・切開&排膿

・投薬(抗菌薬+NSAIDs投与)
(注)歯科臨床では切開&排膿させた日に投薬もします。本問では波動を触れるという記載がありますので、「切開・排膿」をすべきです。病名との適切な組み合わせは選択肢cしかありません。

2回目来院時

・症状がおさまっていることを確認

・前装冠除去+メタルコア除去

・感染根管治療開始(ガッタパーチャ除去を開始して15号のリーマー又はファイルで穿通させる、根管貼薬)

・テンポラリークラウン製作・仮着

3回目来院時

・症状確認

・テンポラリークラウン撤去&歯質に残っている仮着セメントを除去

・感染根管治療(2回目、white dentinが出現するまで拡大、根管貼薬)

・テンポラリークラウン調整仮着


4回目来院時

・症状確認

・テンポラリークラウン撤去&歯質に残っている仮着セメントを除去

・問題がなければ根管充填を実施
(状況によってはマスターポイントを試適してデンタルX線写真を撮影する)

・テンポラリークラウン仮着

・根管充填後のデンタルX線写真撮影

→以下補綴処置へ続きます・・・・(・∀・)
(今回は省略)




【国試で役に立つ着眼点】
・本症例では根管充填されている左側中切歯が原因で症状が出現していると考えられる。中切歯の感染根管治療を開始する際にはガッタパーチャの除去を行わなければならない

・本症例は根尖病巣が側切歯の根尖付近まで拡大しているため、側切歯の感染根管治療も実施しなければならないかもしれない。したがって、側切歯の歯髄電気診を行って、側切歯の状態を確認する必要があると思われる。(←重要)

・ガッタパーチャ除去には様々な方法がある。歯科医師国家試験的にはガッタパーチャ溶解剤を用いて除去すると理解しておけばよいだろう。

・感染根管治療の場合には、white dentinが出現するまで拡大を行わなければならない。上顎中切歯、側切歯の場合には、最低45号程度まで拡大することが多いと思う。症例によっては100号以上まで拡大することもある。上顎中切歯、側切歯の場合には比較的太く拡大することが多いが、これは臨床的には普通の事である。

・上顎の左側中切歯にはメタルコアが装着されているが、デンタルX線写真から判断すると、ポスト部分が極端に太く長いわけでない・・・と読み取って欲しい。

・本症例ではメタルコアの除去を行って感染根管治療を開始することができる。通常の感染根管治療が可能な症例であることから、本症例は歯根端切除術の適応ではない。

・根管充填までの治療回数はケースバイケースです。「必ず4回目で根管充填する」とか、そういうわけではありません。症状によってまちまちです。なお抜髄の場合には、臨床的には根管が感染していないということになっていますので、できるかぎり早期の根管充填が推奨されます。



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