まず最初のショーはアデレード、俺の楽屋で
アデレードっつう街には馴染みがある。昔はアボリジニの先住民族の人達が良く裸足で歩いてたが、6年経って変わったせいか、見かけない。アデレード・フリンジフェスティバルをやってるはずだが、俺達がとけこめないせいか、お祭りらしくない。街はにぎやかなんだが、俺達のショーやる劇場は郊外過ぎて、フェスティバルの蚊帳の外。
経済が変わるとルールが変わる。法律が変わる。 花火がステージでは全く出来ない。 タバコは20本入り1500円なのは許せるが、ステージでは吸えない。ムチでお客と叩き合うとこからショーを始めようとしたが、そのネタは出来なくなった。ステージに上げるお客には全て誓約書を書いてもらい、「一切責任をとりませんよ」と約束させる~勝手にお客をステージに上げられなくなったのだ。法律だからショーがない。出来ないネタの連続だ。まったくツアーが初めてのマネージャー。日本と素材が違うペットボトル。ドライアイスを爆発させる実験で逃げるマネージャーに教えるダンナ小柳。
プロモーターも「俺達のショーは失敗になるだろう」とタカをくくっていた。
負ける訳にはいかん。俺達のショーは毎日、試行錯誤で変わっていった。
予定してたネタの中でも、順番変えたり、新しいネタでも受けないネタを外したり、毎日だから、苦しかったなぁ!良く皆頑張ったと思うよ。
特にマイケルジャクソンネタのギュウゾウは…本人には言わないけど…頑張るしかない…「東京ショックボーイズは面白い」と言わせるため。
アデレードの初日のショーで怒って帰った日本人もいたと言う。
「あんなショーに60$も払って」と書き込みもあったらしい
俺達のショーは場所によっては65$や70$日本円で6000円ぐらい。高いよ!それでもお客は良く入ったよ!と思う。 これから22回のショーが始まるのだ!