昨日の版画家浜田知明氏の作品を思い出す
内田裕也のお兄さんの話...

・・・・・・・・朝日新聞6月28日より・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「集団的自衛権を問う~安倍ちゃん、なぜ急ぐんだ 内田裕也さん」

大学生のアニキが、戦時中に学徒出陣で戦地へ行ったんだ。
男前で運動もできて、大学は今の一橋大だった。
戦地に行く前、3歳くらいの俺をだっこして、姉とみんなで写真を撮った。
笑ってるでしょ、アニキ。

集団的自衛権のことを考えたら、アニキのことを思った。
生還したけど、ものすごく荒れてたよ。
ヤクザが相手だろうが、ケンカをするんだ。
死ぬと思って戦地に行ってきたから、怖いものがなくなったのだろう。
戦争の話は一言も言わねぇんだ。どこに行ったのかも。
よっぽどの地獄を見たんだと思うんだよ。


戦場って、人間の尊厳をすべて奪う場所ですよ。

アニキがかわいそうだ。理想もあって一生懸命勉強してたのに。
だからね、当時の政治をミスリードした、
靖国神社にまつられているA級戦犯はやっぱり犯罪者だよ。
軍国主義は最悪だと思ってる。

今、日本の分岐点。メチャ重要な時だよ。
自衛官が血を流すことになるかが決まるんだから。
俺は反戦だけど、現在の日本周辺のパワーバランスを考えたら、
いつか自分の国を守らなくてはいけなくなる時が来るかもしれない。
でも、米国のやる戦争につきあわない方が良いと思う。

安倍ちゃんは、なんでこんなに急ぐのかな。簡単な問題じゃない。
少なくともあと1、2年は論議が必要だよ。みんなが真剣に考えなくちゃだめだ。
「パワー・トゥ・ザ・ピープル」。
俺はジョン・レノンの曲をこれからも歌い続けるよ。
                        (聞き手・渋井玄人)

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昔は旧日本軍隊内の非情さを描いた映画なんかがたくさんあったけど
最近はとんと見かけなくなりましたね...
こうやって忘れ去られて行くのでしょうか 

戦争の実態は美化できるようなものは一滴もない



 初年兵哀歌 風景 1952年 浜田知明






【僕は戦場で人を殺せません】中学生15歳  朝日新聞「声」より

「人を殺すことは、通常の世界では最も重い罪です。
 しかし戦争では、その一番重い罪である人殺しを命令されるのです。
 命令に従うことが良いことで、命令に背けば罰せられます。
 この矛盾が僕には理解できず、受け入れられません。

 集団的自衛権の行使は、海外で人を殺すことを伴います。
 僕には、それは絶対にできません。.....」