そういえば、すっかり記事にするのを忘れてしまいましたが、
北海道新幹線の青函トンネル前後のレールは、
在来線と共用しているので三線軌条と呼ばれるレールになっています。
新幹線の方がレール幅が長いのでレールを3つ置く必要があるということです。
というわけで、その写真を載せておきます。
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津軽五所川原駅からは、久しぶりの津軽鉄道で金木駅へ向かいます。
そこから徒歩10分弱で到着するのが、太宰治の実家である通称「斜陽館」です。
少し前までは旅館として機能していましたが、
平成になって自治体が買い取り、現在は太宰ミュージアムとして公開されています。
有名な話ですが、太宰は大地主の息子として生まれました。
1階ではお手伝いさんを含めて多くの人と生活を共にしています。
戦前においては地主と被雇用者が同格であるわけもなく、
それどころか家族も家長と跡取り・それ以外との別も厳格な差が存在しました。
なので1階は偉い人が一番高い位置にある座敷に、
それ以外の家族が一段下、お手伝いさんは更に一段下の板張りで食事をする、
という明確な区別をつけていました(右写真を良く見ると、段差があるのがわかります)。
太宰の著作を読むと、ここで過ごした日常が垣間見える・・・そうですが、
筆者は太宰作品をほとんど読んでいないので。
今読んでいる本が終わったら、太宰作品に挑戦しようかしら。
階段や2階の一部の部屋は洋風に仕立て上げられています。
斜陽館が建てられたのは約100年前ですが、
在野の人間がこのような木造和洋混在の家を建てるという事例は僅少であり、
その意味でも貴重な建築物であり、市指定の重要文化財に指定されています。
ちなみに現在の価値で10億円程度で建てたものらしいです。
てなわけで、列車の都合もあったので、お土産を少し買って駅に戻ります。
『文豪ストレイドッグス』のコラボの、『人間失格号』列車を観ることができました。
夜は地元食材を使ったご当地バーガーを食します。
翌日は新幹線に乗って仙台駅を経由して松島海岸駅で降ります。
そこから徒歩数分で久しぶりの瑞巌寺。
本堂修理が終わって公開が再開されたとの情報がありましたので、向かいました。
本堂内部は非公開写真禁止で写真はありません。
瑞巌“寺”と呼ばれてはおりますが、
伊達政宗が青葉城の使えなかった時に代替施設として建築したので、
その中身は城の本丸御殿に準じたかなり立派な造りになっています。
孔雀の間などの素晴らしい内部装飾は、さすがの政宗公です。
是非一度は観てください。
そしてもう一つの目的である宝物館の伊達正宗甲冑倚像でしたが、
東京の美術館に貸出中
で此処にはありませんでした・・・仕方が無いので、後日に観に行きましたよ。
瑞巌寺見学後はその隣にある円通院へ。
伊達光宗(政宗の孫)の御霊廟もある菩提寺です。
紅葉と石庭がちょうど見頃でした。
支倉常長が西洋より持ち込んだバラの絵が三慧殿(御霊屋:右写真)にありますので、
それを観るのも楽しみの一つです。
一通りの見学を終えて仙台に戻り、昼ごはんに名物の「はらこ飯」をいただきました。
そして新幹線で東京に戻ります。
仙台駅始発の列車(自由席)で帰ったのですが、
途中駅で人が大量に乗り込んだために超満員で通路を含めて人がズラリ。
おかげで、いつも楽しみにしている車内販売のコーヒーが頼めなかったのが残念でした。
(了)
(最近読んだ本)
陰の季節 (文春文庫) 529円 Amazon |