しかし夜間撮影には今回問題点が2つ。
・新月直後なので星は沢山見えるが、その反面氷柱が影にしか写らない
・ここの氷柱群は広範囲に散らばっていて、いずれも渡渉して移動しなければならないが、暗闇で結構深い渓流を渡渉するのはかなり危険。
前者の措置としてLEDライトの間接照明で氷柱を若干ライトアップすることで対応。不自然ではありますが…
ちなみに、今回の照明は最近購入した軽量・安価な中華ライトを使ってみました。

これ、大雑把ながら色温度調整もできるし、バッテリーも雪上で一晩余裕で持つので重宝しています。(まあ、作りはちゃちいですが)
さて、後者の問題はどうしようもないので、最もフォトジェニックな場所を一つ選び、明るいうちに現地に入り移動可能な範囲で撮影、翌日明るくなってから戻るしかない。
しかしながら、もっとも撮影向きと思われる最大の氷柱がある場所、移動できる範囲が非常に狭くいずれも氷柱の下。万が一の氷の崩落を避けられそうな待機場所が見つかりません。
悩んだ挙句、覚悟を決めて氷柱が少なくて崩落破片が最も少ない場所を待機場所として、セッティング以外の時間はそこで待機・仮眠するようにしました。気温も十分低いので、大崩落の可能性は低いだろう…と。
実際、夜中何度か小規模な崩落が起きましたが、幸いいずれも離れた場所なので自分もカメラも無傷。
その成果がこんな感じです。




渓谷の幅が狭い場所なので氷柱と星空を効率的に入れられるフレーミングが難しく、反省点も多々あります。
オリオンがいい角度に出ているのに、そちらの方向に氷柱が存在しない…などなど。
昨年・一昨年の雲竜やスッカン沢は満月に近い状態での撮影だったので、以下のその時の写真と比較するとかなり絵の質感が異なります。
http://ameblo.jp/delphinus1024/entry-11802811072.html
http://ameblo.jp/delphinus1024/entry-11478951153.html
やはり月光でライティングした方が柔らかで妖艶な感じが出ます。
そのかわり星の数が大幅に少なくなるので痛し痒しですが。