人事の役割は、人と組織で業績を上げること。 | デキタン(できるヤツ探求アメブロ)

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ソヤマン(サイバーエージェント人事統括・曽山哲人)のブログです。


先日、人事本部の幹部で合宿を行いました。

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新年度になり、この半期のスローガンでもある「暗闇の中でジャンプ」するためにも人事本部も一度すべてを見直して、改めて大きなチャレンジを考えようという意図で議論しました。

まず議論したのは「これからどのような人事分野での変化が起きるのか」。2020年をひとつの目安に、今起きている変化やこれから起きる変化についてそれぞれの考えを出し合いました。


その上で議論したことが、

「人事は何を成すべきなのか?」

自分勝手にやりたいことをやるのではなく、あくまで会社の成長のために自分たちが何をすると貢献度が大きいのかを改めて明確にすることが現在の人事に求められていると感じました。

様々な議論を通じて、「人事の役割」を再定義しました。

人事は、人と組織で業績を上げる「パフォーマンス・ドライバー」である。

人事本部を2005年に設立した際に当時の幹部と議論をして決めた「人事は経営と現場のコミュニケーション・エンジンになる」というミッションは、今では様々な人事制度や風土という形になりながら根付いています。

コミュニケーションというものは満点になることはなく、常に課題が出るものです。しかし問題が起きても対処療法が多かった10年前と比べれば、社員同士の連帯感は強化され、経営陣と現場のコミュニケーションの場も増えましたし、新しい手も打てています。実際何か人事から協力をお願いすると社員はみな積極的に動いてくれますし、本当に感謝で一杯です。

2005年以降の人事強化にともなって「対話の風土、強い連帯感、協力し合う信頼関係」を生み出す基盤ができたからこそ、あらためて事業部で頑張ってくれているみんなのために、どれだけ力になれるか。業績を上げるために障害となっているものを取り除き、もっと成果が出るような環境や仕組みを生み出す。そういう貢献をしていこうというのが人事幹部でたどりついた結論です。

人事は、人と組織で業績を上げる「パフォーマンス・ドライバー」である。

という言葉にはいくつかの意味があります。

まず、人事は「人と組織のプロ」でなければなりません。個人個人に向き合い、才能を活かすサポートをすること。一方、組織の飛躍のポイントや成長を阻害している問題点を見抜き、必要なときには勇気をもって周囲を巻き込んで実行すること。

人事は「全社横断」で見ていることの強みをもっと活かす必要があります。事業部長や子会社社長はその組織のトップとして最終判断を行いますが、人事であれば他の部署でうまくいっているものを提案したり、いい意味で客観的にその組織の改善点を提案し実行する。事業の最前線でがんばっている幹部や社員に、より効果的な選択肢を提示することが私たちの付加価値です。

採用であろうと労務であろうとオフィスであろうと、「たくさんの社員と話す」のが人事部門の特徴です。その会話の中からヒントを見つけることは、人事全員で取組んでいきたいと思います。困っていることがあるなら組織的な問題かどうかを見極め、才能豊かな人材の話があれば経営にどんどん提言する。

そしてこれらの活動はすべて、会社の業績につなげていきます。業績というのは直接的な売上や利益につながることももちろんですし、社員ひとりひとりのやる気が高まるということもひいては必ず業績につながるので、数字だけにつながるものでもありません。

我々の事業はインターネットサービスであり知恵を活かして事業を創っていくものです。だからこそ一人ひとりの英知を活かせる組織や環境をつくることが何より大事ですし、そこに力をいれることが個人の成長にも企業価値の向上にも最も近道であり、本質的です。

だからこそ「人事は、人と組織で業績を上げる。」という役割を再定義し、コミュニケーション・エンジンの強さの上に「パフォーマンス・ドライバー」という新たな強さを積み重ねていきたいと思います。

「パフォーマンス・ドライバー」という言葉には個人や組織の成果をぐっと上げる人になるんだという意味を込めています。みんなのパフォーマンスがぐんとあがることへの協力を惜しまず、どんどん人事からもしかける。動かす。伸ばす。そういう思いを込めて「ドライブ」という単語を使い、この「パフォーマンス・ドライバー」という言葉にまとめました。


21世紀を代表する会社に向かって、さらに業績貢献できる新しい人事本部をつくります。

暗闇の中でジャンプ!