北アルプス縦走の旅 5日目 2011.08.15 | 凸ざる雑記帳

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基本、山とか旅とか78プラドとか。

3:00に起きて満月の中、ひとり温泉につかる。
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4:00からの朝食は、自分の旅史上もっとも早い記録を更新である(笑)。
ここから一気に欅平まで行く人のための配慮。
普通だったら朝食を弁当にして食べるなり、それを持って宿を出なければならないところだが、ここでは温かい食事を朝から提供してくれる。
旅をするものにとってこんなありがたいことは無い。
真砂沢ロッジでもそう感じておけよ!

明るくなるまでストレッチしながら時間を潰す。
このとき「連泊しようかな」という思いもあった。
19日までに家に帰れればいいのだが、今日欅平を経て祖母谷温泉まで行ってしまうと4日間同じ宿でウダウダすることになってしまう。
ならここでもう一泊してもいいのかなという思いがあった。
しかもである、昨日の夕食時あの山田べにこさんが今日取材でここに来るという話を聞いたもんだから心は大きく揺れ動いたのだ。
昨日の夕食時、仙人さん(宿主)のテンションが異常に高かった。
「だってさ、タオルの下に何も付けてないんだぜ」
「明日、祖母谷温泉へ行く」と決断する前にその情報が知りたかった・・・
だがもう決めたのだ。
山田べにこと混浴!というエロイ妄想を断ち切り、宿を出る。
「もう一泊しとけばよかったなぁ」と仙人さんに言うと、
「連泊しちゃいなよ」と言われた。
う~~~、失礼します!
5:15仙人温泉小屋を出発した(未練たらたらだな)。

出発2時間後に小説にもなった高熱隧道を通過。
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それから30分ほど歩いたところでついにあの山田べにこさんに遭遇。
祖母谷温泉に向かう俺と、阿曽原温泉から仙人温泉に向かう彼女とすれ違うのは必然だ。
「こんにちは!仙人さんがお待ちかねですよ」と言うと立ち止まってくれて、さらに「頑張ってください!」と続けると、「あっ!本当ですか。ありがとうございます。頑張りま~す!」と言って颯爽と去っていった。
いや~、めっちゃ可愛かった。
そりゃあ仙人様も彼女の虜になるわな(笑)。

俄然やる気が出てきて、今までよりもペースアップ(←単純バカ)。
阿曽原温泉小屋でここに泊まったはずの中年コンビの情報を仕入れた。
7:30ぐらいに宿を出たと言うので後を追う(刑事かっ!)。
4,50分歩いたところで中年コンビを捕らえた。
「早いね~」
「そんなこと無いですよ」
ザックを降ろし休憩しながら二人と話した。
二人は島根の地元の山岳会に所属していて、月1、2回山を歩いていると言う。
「自転車旅で出雲大社や温泉津温泉に行ったことがあり、とても良かった」と言ったら大変喜んでいた。
一人は島根県の観光課に勤めていて、来年定年を迎えると言っていた。
二人に一緒に泊まっていたはずの山田べにこ情報を聞き出そうとしたが、二人は山田べにこという人物を全く知らず、一般人だと思っていたようだ。
「あ~、あのベッピンさんかぁ。どおりで雰囲気が違うと思ったんだよなあ」
どうやら混浴は出来なかったようだ(笑)。
今日で島根に帰ると言うお二人とはここでお別れ。
「またどこか出会いましょう」

いつの間にか、今回の目的のひとつであった水平歩道を歩いていた。
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横幅が2メートルも無く、右側は断崖絶壁のスリリングな歩道だ。
途中、動画や写真を撮りながら慎重に歩いていく(って、どこが慎重なんだか…)。
水平と見せかけておいて実はそうでもない歩道、略して水平歩道はところどころだがアップダウンがあり場所によっては梯子もある。

宿を出てから7時間後、欅平(けやきだいら)到着。
そこは髭ボーボーの野人と化した男には不釣合いな観光地。
あまりの馴染めなさに戸惑う。
人の多さに昼飯を食べることをやめ、お菓子を大量に買い込みそそくさと欅平を後にする。
こんなところだとは知らんかった…
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13:15祖母谷温泉に到着。
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宿帳に名前を記入しているときに仙人温泉小屋から来たことを告げると宿主さんに「山田べにこに会わなかった?」と聞かれた。
「途中で会いましたよ」
「彼女、仙人温泉からまたここに戻ってくるんだよ」
なっ、なに~!?

もうここを動きたくない。
連泊決定です!