日本政府がチェンナイに「日本品質の町」を輸出…という報道(『2012/01/15(日) チェンナイ案をこんな風に分析してみた。http://ameblo.jp/dawuyan/entry-11181390304.html』)から1ヶ月以上が経過した2月下旬。

今度は「ウズベキスタンとの円借款が調印された」というニュースが。
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「ウズベキスタン共和国向け円借款契約の調印
-鉄道輸送力増強を通じてウズベキスタンおよび アフガニスタン等周辺国の開発を支援-」
http://www.jica.go.jp/press/2011/20120228_01.html

1. 国際協力機構(JICA)は、2月27日、ウズベキスタン共和国政府との間で「カルシ-テルメズ鉄道電化事業」を対象として、180億6,700万円を限度とする円借款貸付契約に、同国首都タシケントにて調印しました。



2. 本事業は、ウズベキスタン共和国南部からアフガニスタンに向かう鉄道路線のうちカルシからテルメズまでの区間(総延長325キロメートル)を電化することにより、今後増加が見込まれる貨物輸送需要への対応および貨物輸送の効率化を図り、もって当国およびアフガニスタン等周辺国の社会経済発展に寄与することを目的としています。本件にかかる貸付資金は、変電所建設、架線敷設、送電線建設等にかかる資機材調達および据付工事、並びにコンサルティングサービス(資機材調達および据付工事にかかる、基本設計、詳細設計、入札補助、施工監理)費用等に充当されます。
 


3. ウズベキスタンは中央アジア最大の人口を有する同地域の大国であり、すべての中央アジア諸国および南方のアフガニスタンと国境を接し、東西南北の交通の要衝となっています。そのウズベキスタン国内の鉄道の中でも、2004年に円借款を供与し、既に開通しているタシグザール-クムクルガン新線を含むカルシ-テルメズ間は、ウズベキスタンから他国を経由せずにアフガニスタンに至る唯一の鉄道路線であり、アフガニスタンへの貨物輸送においても重要な役割を果たしています。当区間の鉄道貨物輸送量は、ウズベキスタンの経済成長とアフガニスタン復興のための貨物輸送需要の増大を背景として、近年増加傾向にあります。加えて、アジア開発銀行(Asian Development Bank:ADB)の支援により2011年にウズベキスタンの国境に接しているアフガニスタン国内のハイラトンから北部最大の都市であるマザリシャリフまで新たな鉄道が完成し、ウズベキスタンからアフガニスタン国内への鉄道輸送が容易となったことから、今後、鉄道輸送需要がさらに拡大すると予想されています。しかし、カルシ-テルメズ区間は駅間平均勾配が15パーミル(注)を超える区間が連続する山岳地帯が含まれるため、複線化による輸送力増強は困難です。このため、現行の牽引方式であるディーゼル方式よりも牽引力のある電気方式に改良することによって貨物輸送需要への対応を図る計画です。



4. なお、上述のとおり、対象とする区間には山岳地帯が含まれ、軌道の曲率や勾配の点で非常に過酷な地形となっていますが、実施機関であるウズベキスタン鉄道公社は山岳鉄道運営の経験が少ないため、正確な軌道線形情報の入手、適切な運転計画の策定等に関する指導を行い、山岳鉄道運営能力向上を目指す技術協力プロジェクトを合わせて実施することを予定しています。
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実は「インドのチェンナイに「日本品質の町」を」と前後して、JICAのアフガニスタン都市開発計画は中止が決まっていました。アフガニスタンへの支援は、理事長の緒方貞子さんとアフガニスタン側要人との「人道的な意志にもとづく約束」から派生したものであり、政治的理由から発生したものではなかったと関係者から聞いています。

そのアフガニスタンへの予算をチェンナイにつぎこむかのような計画発表の時期とアフガン案中止、そしてそのアフガニスタンに隣接するウズベキスタンへの、いまやお金の余裕などない日本がなりふりかまわず(←そのように見える)突っ込んでいる円借款。

チェンナイ案での推測同様、ウズベキスタン案に対しても正直「政府による資産持ち逃げのためのマネーロンダリングでしょうね」としか私は認識できません。

円安になる前に貸し付けをできるだけ作っておいて、その貸付運用で儲ける、という側面もあると考えられますから。
たとえばインドだと、銀行の普通預金でも現在は金利9%のところがありますから、元金が高額であれば金利だけでも相当な利益になりますし、大幅に円安に振れればFXのように運用することで利益を得ることも可能ですものね。

日本円が暴落して価値が下がる前に政府自身が国外へ持ち出してしまえば、政府丸儲けということになります。

その運用の原資は国民の血税、ということになるのが毎度のお約束だとも思いますけどね。

あくまでも「予測」でしかないとはいえ、絶対に当たって欲しくはない予測ですから、とにかく当たらないように祈るばかりです。

どうか杞憂に終わりますように。
('・ω・)人



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