タバコを「止める」=禁煙とは一時的なものですから、
3年たとうが5年たとうが、喫煙者に戻ることが往々にしてあるのです。
しかし、タバコを「辞める」と喫煙者に戻ることは無くなります。
どんな場合でもです。
禁煙している人が一番に恐れていることは、
再びタバコを吸ってしまうこと(たとえ一本でも)ですが
タバコを辞めてしまうと、恐ろしいことに(喫煙産業・禁煙産業の方にとっては・・・)
たとえ吸ってしまっても、喫煙者に戻ることはできません。
ここが世間で言われる禁煙と、私の明らかにしている「タバコを辞める」の違いです。
会社の例でいうならば
退職後、たとえその会社に手土産を持って遊びに行っても、
もう辞めていますから、そこで働くことはないですし、
一時的に、先輩として仕事についてのアドバイスをすることはあっても
やはり、以後は働くことはありませんし、働く必要もありません。
しかし、風邪で一時的に休んでいるだけの会社員でしたら、
会社に出勤、戻ったとたんに業務がはじまることになります。
会社を辞めた人には、仕事をする、(アドバイスするなど)のは一時的です。
まだ辞めていない人には、休むのは一時的で、働くのが通常の状態です。
タバコを辞めた人が、タバコを吸うのは一時的なものです。
禁煙している人は吸わないのが一時的ですので、潜在的には喫煙するのが通常の状態です。
「禁煙」とは残念なことに、「喫煙」と対極の意味で取り扱われています。
たしかに、行動だけをみれば、「禁煙」=「吸わないこと」、「喫煙」=「吸うこと」
ですので、間違いなく対極に位置しているのですが、
「禁煙」とはあくまで一時的なものですので、潜在的には「喫煙者」なのです。
だから、禁煙外来などで禁煙成功をうたうとしても、1か月とか、
9か月とか期間を区切って成功率、継続率を出すしかないのです。
その成功率は当然、その一時的な期間が長ければ長いほど低くなっていきます。
その割に禁煙外来の成功率が78.5パーセントと、
非常に高く表示されているのはなぜでしょう、理由は期間が短いからです。
どれだけの期間でしょうか。
それは4週間です。
「計5回の禁煙治療をすべて受けた方の78.5%は、
治療完了時に少なくとも『4週間』は禁煙を続けられていました。」
私も一時的にでも禁煙をすることは否定しませんし、
煙たいので出来れば一時的にでも禁煙してほしいとは思いますが、
折角ですからこの際です、辞めてしまってはどうでしょうか
と思う気持ちの方がやはり強いです。
タバコを辞めるとどんな感じかをよく聞かれますが、
ちょっと前にあったJAのCMの「イマドキのシニア」のような感じでしょうか。
定年を迎えた人生の先輩方が、ロードバイクにまたがって颯爽と走ったり、
プールに飛び込んだりと、生き生きとしている姿が描かれています。
タバコを辞めるというのも似たようなものです。
今までタバコを吸っていたがゆえにできなかったことが、時間的にも
金銭的にもできるようになるのは楽しいものです。
もちろんあえて何もしなくても良いのです。
禁煙するとこうはいきません、ほとんどの人が
代わりの何かを求めようとします。運動したり、飴をなめたり、ガムをかんだり・・・
しかし、辞めたら無理に代わりを求めることもいらなくなります。
これもまた、禁煙と辞めることの違いでしょうか。
CMの趣旨は、年金口座をJAで作りましょうという内容でしたが、
当然ですがタバコを辞めても年金はもらえません。
しかしタバコに使っていたお金は残ります。
それは、現役時代(喫煙者時代)に吸っていた人ほど多く残りますので、
破たんしつつある年金制度と同じようなものでしょうか。
年金と違うところは、これからタバコが値上げされるにつれ、
計算上、残る(貰える)お金も多くなるところでしょう。
リタイアしても貶されるどころか、褒められるところが
喫煙習慣の良いところです。
続けていると逆に煙たがられます(笑)
喫煙人生をリタイアして、より楽しい人生を歩んでみてはいかがでしょうか。