放射線被ばくを増やす読売新聞フェイク社説 に関する公開質問状(案)賛同者募集 | 脱原発の日のブログ

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12月8日は1995年、もんじゅが事故を起こして止まった日。この時、核燃料サイクルと全ての原発を白紙から見直すべきだった。そんな想いでつながる市民の情報共有ブログです。内部被ばくを最低限に抑え原発のない未来をつくろう。(脱原発の日実行委員会 Since 2010年10月)

放射線被ばくを増やす読売新聞フェイク社説 に関する公開質問状(案)

 

さる 2 月9日、読売新聞朝刊は「放射線審議会 民主党政権時の基準を見直せ」と題す る社説を掲載しました。この社説は放射線審議会の権限強化を図る法律案上程のねらいを 端的に表現しています。「科学的には、100 ミリ・シーベルト以下の被曝による健康への 影響はないとされる」、“年間1ミリシーベルトを超えて被ばくしても問題ない”との誤っ た認識のもと、年間 1 ミリシーベルトの線量限度、食品・飲料水や除染の基準をゆるめる よう、放射線審議会に要求しています。

飲料水の放射性セシウム濃度基準は、日本の状況に当てはめると、米国 3.7 ベクレル/ リットル、欧州 8.7 ベクレル、日本では 10 ベクレルです*。ところが読売新聞社説は 「米国が1キロ・グラム当たり 1200 ベクレル、欧州が 1000 ベクレル」と、全く間違っ たデータをもとに、基準をゆるめるよう主張しています。まさにフェイク社説であり、マ スコミの倫理にもとる行為です。

貴殿が 2 月 日までに、この公開質問状に誠意をもって応えられるよう求めます。 記

1.”日本の飲料水セシウム基準値が米国・欧州より 100 倍も厳しい“旨の主張の誤りを 認め、撤回されますか?

2.そのような誤りを生み出した原因をどう考え、どう克服されますか? 3.食品の放射能基準についても、日本は厳しすぎるとお考えのようですが、その根拠

は何でしょうか。
4.「科学的には、100 ミリ・シーベルト以下の被曝による健康への影響はないとされ

る」と主張される科学的根拠は何でしょうか? 「国際放射線防護委員会(ICRP)は、これに余裕を見込んで、20 ミリ・シーベルト 以下で避難指示を解除し、長期的に1ミリ・シーベルトを目指すとの考え方を示して いる」とは、ICRP のどのような文書を指しているのでしょうか?

5.周辺住民に年間 1 ミリシーベルト以上の被ばくはさせない、との約束の下に原発は 建設されました。にもかかわらず、重大事故が起こるや、「1ミリ・シーベルトの呪 縛」と称して 1 ミリシーベルト以上もの被ばくを強いるのはなぜでしょうか?

                    2017年2月 日 読売新聞社 殿

                放射線被ばくを学習する会・共同代表
                                 温品惇一
                                 田島直樹

1

*飲料水の放射性セシウム濃度基準 日本:

飲料水2リットル/日、飲料水による被ばく 0.1 ミリシーベルト/年から、 10 ベクレル/リットル

欧州:COUNCIL DIRECTIVE 2013/51/EURATOM http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX:32013L0051&from=EN 飲料水からの被ばく 0.1mSv/年を基準に
セシウム 134:7.2Bq/リットル
セシウム 137:11/リットル

セシウム134と137が混在する場合、(134)+(137)≦1が必要です。 7.2 11

福島原発事故初期はセシウム 134 と 137 のベクレル数はほぼ同じだったので、

上の式を満たすには 134、137 とも 4.35 ベクレル/リットル、合わせて 8.7 ベクレル/リ ットル以下が必要です。

米国:
CFR(米国連邦規則集 Code of Federal Regulations)141 https://goo.gl/sC6P6T の 141.16(352 頁)に、 「飲料水中の人工放射性核種によるベータ粒子および光子の放射能が

全身あるいは臓器(注:骨髄など決定臓器)の年間被ばく線量4ミリレム以下」 と定められています。
4ミリレム=40μSv=0.04mSv ですから、欧州、日本より厳しいです。 具体的には、NBS Handbook 69 にベクレル濃度が規定されています。 https://www.orau.org/ptp/Library/NBS/NBS%2069.pdf Table3a(6頁)によると、ストロンチウム 90、ヨウ素 131、ラジウム 226、228 など

が調べられていない場合の最大許容濃度は、10-7μc/cm3=3.7Bq/リットル

 

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以上、公開質問状への賛同者を募ります。

 

 

2月9日のフェイク社説 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20170208-OYT1T50138.html
について、読売新聞社への公開質問状(PDF添付)を発します。

皆さん、お名前(都道府県名・市町村名)を明記して
賛同人になってください。拡散大歓迎です。
賛同メール宛先:anti-hibaku@ab.auone-net.jp

Change.orgでも賛同人を募りたいと思います。

公開質問状の文面についてのご意見も、
anti-hibaku@ab.auone-net.jp
へどうぞ。

   温品惇一