【転載情報】青木秦さんと岩手県との話し合い | 脱原発の日のブログ

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あざらしサラダ (愛知県がれき受け入れ問題)
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<転載>
岩手県の瓦礫広域処理を止めるため、青木さんが岩手県の担当者と打ち合わせを行っていますが、その一報が届いたので転載します。

岩手県環境生活部 廃棄物特別室との話し合い 概略 メモ
2013年1月24日 10時~11時15分 於いて 岩手県庁

要点報告

1)静岡県へのがれき、終息に関連して
「山田町、大槌町の木くずが無くなったこともあって、現在環境省と調整中である。静岡県にも話している。」
 静岡新聞の報道について、岩手県の担当者から裏が取れた。

2)埼玉県への野田村からのがれき量が、大幅に減ったことに関連して、
Q「調査会社は、民間委託したのか?その会社名は?」
A「『応用地質(株)』」
Q「岩手県はすべてそこか?」
A「県が委託を受けたところ(野田村、山田町、大槌町、宮古等)については、応用地質だ。」
Q「他はどのようなところか」
A「釜石―パシフィック、陸前高田と大船渡は、リマテック」
岩手県が統括している関係においては、全て「応用地質」で行っていることが分かった。そうすると他の計測も推計値が、10分の1になり、予測量が減ることになる。その点を尋ねると
A「その通り」「木くずは減る」と答えた。

3)岩手県は、どれだけ処理できるのか?
Q「昨年の岩手県の詳細計画では、清掃工場の焼却炉、仮設炉、セメント会社を使って日量1190トン処理できると発表されている。そこから計算すると年間330日を掛けると、年間の処理量がけいさんできるが?」
A「セメント会社の処理量は、塩分濃度の関係があって、700トン見込んでいたものがそうはいかなくなった。処理できる量は減っている。」
Q「当初1000トン処理できるとし、700トンに代える時にも同じ理由を使っていた。塩分量がどの程度ならまずいのかセメント会社から出ているのか?データはあるのか教えて欲しい。実際に現状でどれだけ処理できるのか?」
A「すぐには出せない」

4)正確な見積もり結果はいつ出るのか?
Q「野田村や山田町、大槌町で木くずの減少が分かった。岩手県全体として『発生量』が整理できれば、『県内で処理できる量』を差し引けば、『広域化しなければならない量』について答えが出る。」
A「すぐには出せない」
Q「1週間あれば出せるか?」
A「・・・・」
Q「1~2週間か」
A「環境省と調整して環境省から発表することになる。」

5)その他
Q「宮城県が終息するという情報について、環境省から事前に通知があったか」
A「ない」
Q「昨年環境省リサイクル対策部で5月21日に発表した広域処理の推進についてでは、広域処理の必要量を119万トンとしていた。それが8月7日の環境省「工程表」では、約2~3割ぐらいに減った。なぜか?」
A「岩手県では、岩手県でその時点で処理見込みの量を除いて、処理できない分として119万トンと発表した。それが広域化必要量として発表された。その後岩手県内で処理する方向で検討した結果、約2~3割に減らすことができた。」
Q「陸前高田から建設産廃系を新たに東京に運ぶという報道があるが?」
A「産廃ではなく、一廃である。岩手県の分類では、可燃物。東京の分類で、建設系混合物という分類の方法になっている。陸前高田の事なので岩手県は直接関与していない。」

以上

今回の話し合いで

①静岡県は、岩手県サイドでは、終息さる方針であるが分かりました。
― この他のやり取りの中で、埼玉県、静岡県は「木くず以外はダメと言うことなっで、今回終息することになったが、富山や大阪については可燃物でも良いということなので、継続している。」と話していた。なお富山でも、説明会の会場では「木くず」と説明したり、大阪でも契約書に「木くずを中心とする可燃物」なっているため、木くずが無くなることは、広域化の条件が無くなっていると言える。-

②また現状で正確な広域化必要量を算定していないことが分かり、
このまま大阪や富山への広域化を進めれば、公金の無駄使いとなることが分かった。

なおこの話し合いには、「子供たちの放射線被曝の低減化を推進する盛岡の会」の3人の女性も参加しました。

報告 環境ジャーナリスト 青木泰