2、3号機でも溶融の可能性 汚染水、17日から移送へ
東京電力福島第1原発事故で、事故対策統合本部事務局長の細野豪志首相補佐官は16日、 「1号機で炉心の完全溶融(全炉心溶融)をなかなか認定できなかったのは反省しなければならない。2、3号機でもそういうことがあり得ると考えている」と 述べ、両機でも全炉心溶融(メルトダウン)が起きている可能性があるとの認識を示した。
細野補佐官は、3月11日の地震直後、原子炉への冷却水の注入が途絶えたのは1号機が14時間9分、2号機が6時間29分、3号機が6時間43分だったとした。
東電も「1号機同様に、2、3号機でも実際の水位は見かけより低い」として、「最悪のケースでは、炉心の形状を維持せず、落下している」との見方を明らかにしている。
また、東電は同日、3号機タービン建屋地下などにたまった高濃度の放射性物質を含む汚染水を、17日から集中廃棄物処理施設に移送すると発表した。
移送される汚染水は約4千トン。4号機タービン建屋内を経由して集中廃棄物処理施設までホースを敷設し、ポンプでくみ上げる。3号機タービン建屋地下などには約2万2千トンの汚染水があるとみられている。
msn産経ニュース
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放射性物質:乾燥茶葉の検査を 厚労省が14都県へ通知
厚生労働省は16日、生の茶葉から食品衛生法の暫定規制値を超える放射性物質が検出されたことを受け、蒸して乾燥した後の「荒茶」も検査するよう、東北、関東地方などの14都県へ通知した。
荒茶は葉の水分が蒸発して重量が約5分の1になるため、放射性物質の検出値が生茶葉より高くなりやすい。同省は荒茶についても、放射性セシウムの規制値(1キロ当たり500ベクレル)などを超えたら流通させないよう指示した。
同時に、アユやワカサギなど淡水魚とシラス、タケノコ、山菜の検査も強化するよう自治体に求めた。
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福島第1原発:班目氏、保安院を批判 炉心溶融見解示さず
2011年5月16日 20時15分 更新:5月16日 20時54分
![衆院予算委で阿部知子社民党政審会長の質問に答える班目春樹原子力安全委員会委員長。後方は海江田万里経産相=国会内で2011年5月16日午後4時19分、藤井太郎撮影](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fmainichi.jp%2Fselect%2Ftoday%2Fnews%2Fimages%2F20110517k0000m010031000p_size5.jpg)
内閣府原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長は16日の委員会定例会議後の会見で、東京電力福島第1原発1号機で起きた炉心溶融について、経済産業省原子力安全・保安院が見解を示さないことに対して批判した。
班目委員長は「(安全委が指摘してきたにもかかわらず、これまで)制御棒だけ溶けずに残るなど物理学的常識からあり得ない図を持って来ている」と 指摘。「もっと適切なイメージを持ってきなさいと言っているが、持って来ないのは遺憾。また(東電が炉心溶融を認めたにもかかわらず)保安院の考えが出さ れないのが残念だ」と話した。
一方、1号機で起きた原子炉圧力容器内の蒸気を冷やす「非常用復水器」の機能喪失については、「東電、保安院から事実関係を聞いていない」とし、津波だけでなく、地震や作業員の操作などが原因で起きた可能性も否定できないとの見方を示した。【野田武】毎日jp