【古事記】第一回 別天つ神五柱 | 真の国益を実現するブログ

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※岩波文庫「古事記」を参考に書いています。

●別天つ神五柱

◆訓み下し文
天地(あめつち)初めて發(ひら)けし時、高天の原に成れる神の名は、天之御中主神(あめの みなかぬしの神)。次に高御產巢日神(たか むすひの神)。次に神產巢日神(かみ むすひの神)。この三柱の神は、みな獨神と成りまして、身を隱したまひき。

次に國稚く(くにわかく)浮きし脂の如くして、海月(くらげ)なす漂へる時、葦牙(あしかび)の如く萌え騰る(あがる)物によりて成れる神の名は、宇摩志阿斯訶備比古遲神。次に天之常立神。この二柱の神もまた、獨神(ひとりがみ)と成りまして、身を隱したまひき。

上の件の五柱神は、別天つ神(ことあまつ)。


・高天の原―天上界

・天之御中主神―高天の原の中心の神。古事記で一番最初にあらわれた神。宇宙の根源神。この神を祀る神社として四柱神社(長野県松本市大手),秩父神社(埼玉県秩父市番場町),熊野速玉大社 (和歌山県新宮市新宮)などがあります。

・高御產巢日神―生成力の神。

・神產巢日神―生成力の神。

・獨神―男女対偶の神に対して単独の神。

・海月―くらげのように浮動している時

・葦牙―葦の芽。

・宇摩志阿斯訶備比古遲神―葦の芽を神格化して生長力を現したもの。

・天之常立神―天の根源神。

・別天つ神―天つ神の中の特別な天つ神

◇その他

天之御中主神、高御産巣日神、神産巣日神造化三神と呼ばれています。高天原に最初に生まれた三柱の神々です。獨神です。

さらに造化三神宇摩志阿斯訶備比古遅神、天之常立神を加えた五柱の神々が別天神です。いずれも獨神です。

図にまとめると(即興なので幅、高さが滅茶苦茶ですが)



■現代語訳

昔、この世界の一番始めの時に、天で御出現になつた神樣は、お名を天之御中主神といいました。次の神樣は高御産巣日神、次の神樣は神産巣日神、この御お三柱は皆お独りで御出現になつて、やがて形をお隱しなさいました。次に国ができたてで水に浮いた脂のようであり、くらげのようにふわふわ漂つている時に、泥の中から葦が芽のように勢いよく御出現した神の名は、摩志阿斯訶備比古遲神だった。次に天之常立神といいました。この方々かたがたも皆お独りで御出現になつて形をお隱しになりました。

以上五柱の神様は、特別な神なのでありました。


こんな感じでたぶん最後までやっていきます。

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