にんげんだもの | だるま親雲上日日記

にんげんだもの

レインボーフラッグ

 「えいずつけたり!」
 今は昔。未だ昭和なる御代に、童の間にてはやりたるあしきあそびなり。

 ま、いわゆるAIDS(後天性免疫不全症候群)が日本でも知られるようになったころ、それが不治の病でありながら、特定の同性愛者に流行っていたとして、社会的偏見からそんな遊びが流行りましたっけか。
 今でこそ、ゲイをカミングアウトしてマスメディアで活躍する方々が増えましたが、ほんの30年ばかり前まではタブー視されていました。今にして思えば、性的少数者=LGBTが日本でも肩身の狭い思いをして暮らしていた時代でした。
 だからといって、今も決して暮らしやすいわけではありません。いわゆるホモフォビアなどという過激な差別主義者は、世にたくさんおります。在日コリアンに対する差別主義者となんら変わりありません。
 同じ人間として、どのような性的指向を持っていようが根本は同じです。しかし、法的に「配偶者」いえば異性を指し、それ故に様々な生活シーンで不利益を被っているとしたら、憲法の定めにいう基本的人権に関わる問題として、社会全体で改善を進めるべきです。
 簡単な例を挙げれば、相続のときにパートナーの配偶者と認められないばかりか、家族とも親族とも認められず、二人三脚で築いてきた財産を、まるで赤の他人同然の家族に奪われてしまうことが、当たり前としてまかり通っています。
 そうした性的少数者に対する不利益の改善に取り組もうと、渋谷区が全国に先駆けて「認定証」の発行に踏み切りました。これを受けて、多くの市町村にその動きが広がっています。
 兵庫県の宝塚市もそうした自治体の1つですが、去る24日、定例市議会で自民党の大河内茂太議員が、
 「『宝塚に同性愛者が集まり、HIV感染の中心になったらどうするか』と市民から議論が出ると思う」
と発言。議会が混乱しました↓。
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20150625ddlk28010496000c.html
 今日になって取り下げたようですが、その認識に驚きを禁じ得ません。まったく以て無知蒙昧。こんなのに市民生活を委ねている宝塚市民の良識を疑います。このような偏見は、断固許してはなりません↓。
http://mainichi.jp/select/news/20150626k0000e040221000c.html
 少数派を「虐める」今日の社会風潮を、正しく相手の人権に則ってリスペクトする社会へと180度転換させなければなりません。
 そのためにも、性的少数者の基本的人権を守る法改正を加速させなければなりませんね。
 ちなみに、在日でゲイでHIVに感染したというような方は、同胞の社会からも疎まれ、大変悲しい思いに苛まれておられるのではないでしょうか。
 基本的な人権は、守られなければなりません。そのような辛い思いをされている方に、まっすぐな視線で手を差し伸べられるようになりましょうっ!!