「竹島」の虚構
1日、自民党の代議士3人が韓国へ渡航し、入国を拒否されて強制送還されました。
その前日には、彼らと同行する予定だった拓殖大学の教授が同じく強制送還されました。
このご一行は、独島を日本固有の領土である「竹島」だと主張しており、直近の鬱陵島に行こうとしていました。
元来、17世紀の「竹島一件」で解決済みのことですから、両国の間に領土問題は、存在しないはずです。しかし、海洋資源を巡って、日本が領有権を主張しています。
その主張を標榜する代議士の渡航は、当然主権国家たるもの許可はできないでしょう。「言論の自由の弾圧」などという言葉も聞こえますが、外国を相手にいう言葉ではありません。
それよりも、彼らの真の目的は、領土問題にあるのではないということです。
東日本大震災という未曾有の国難を受け、挙国一致で復興に向かわなければならないこの時期、遅きに失した感は否めないものの、大型補正予算案が組まれ、ようやく光が見えてきました。与野党問わず、この予算案に真っ向から反対することは難しいでしょう。
しかし、民主党政権に揺さぶりをかけ、政局を優位に展開したい野党としては、どんな手を使ってでも菅直人内閣を倒したいというのは、余りにも見え見えです。
そこへ、未熟な外交手腕を逆手に取るという発想が生まれたのでしょう。世論は、プロパガンダが功を奏し、特に若者を中心に「竹島を帰せ」、「韓国憎し」で異様な盛り上がり方を見せています。
「韓流」の繁栄振りを利用し、「嫌韓」のネガティブ・キャンペーンを繰り広げておりますが、実に上手く乗せていますね。
「嘘も100回繰り返せば真実になる。」
アドルフ・ヒトラーの言葉を実践しているようです。
単なる感情論ではなく、歴史的経緯を大所高所から鑑みて、冷静に見詰めることこそが必要なのであって、そういう目で判断すると、独島が日本の領土ではないことがわかります。
外務省が、HPに「竹島問題」という項目を設け、日本の主張を展開しています↓。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/
このうち、1つだけ重要なポイントとして、「8.『李承晩ライン』の設定と韓国による竹島の不法占拠」における矛盾点を指摘しておきます。
「3.翌1954(昭和29)年6月、韓国内務部は韓国沿岸警備隊の駐留部隊を竹島に派遣したことを発表しました。同年8月には、竹島周辺を航行中の海上保安庁巡視船が同島から銃撃され、これにより韓国の警備隊が竹島に駐留していることが確認されました。」
同年7月1日、「我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たる」として設立された自衛隊は、ただの1度も「直接侵略」に対応したことはありません。そのことは、取りも直さず両国の間に領土問題が存在しないことの証なのではないでしょうか(写真:1953年4月28日に、鬱陵島の成年有志が結成した「独島守備隊」)。
※この「日日記」は、8月3日付け、mixiに掲載したものに一部修正を加えています。