到着日はRoma で1泊。
あれほどRoma を讃えているくせに、
早々に憧れのRoma を去ってしまうというのは、
何とも切ない矛盾である。
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9:38 電車が出発。
定刻に出発する事が驚きである。
席は2等席。
1等席に座れるだけの余裕はあるのだが、
貧乏旅行時代の癖が抜けない。
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車内での楽しみは、
先程の短時間の散策でスーパーで買ったワイン。
Poggio Belvedere Grechetto 2007 I.G.T./ Arnaldo Caprai / 4.09ユーロ(=573円)
Arnaldo Caprai はUmbria州の有名な造り手。
私の今回の「Marche/Umbriaの旅」には、うってつけの前座だ。
早速、抜栓して、水筒に移し変えつつ、
水筒のコップにて飲む。
淡いワラ色。
白や黄色の花香。完熟リンゴ香。
さわやかな酸味に、やや軽やかな甘味。強い酸味と、甘味の欠ける太めの骨格。冷やして飲むべし。ワラやミネラル。少しマスカット系の甘味。複雑さはあるも粗い。加えてオレンジにある苦味。バランスが良くて癖になるのでなく、味の個性が癖になる。
もう、11時半頃から、ホテルの朝食バイキングで作ったサンドイッチをかじりつつ、ワインを楽しむ。
Lazio州も、田舎になると、平穏な平原が広がる。
時々現れる農家の廃屋さえも、絵になる。
時々、17世紀の田園画のような風景が現れるのには驚く。
トンネルを幾つか抜けると、隣のUmbria州となる。
木々が豊かである。
「Umbria verde(緑のウンブリア)」とは、この事だったのか。
山も穏やかなUmbira州。
山というよりも、丘なのか。
この頃には、一人酒盛りが始まっているので、
いい気分である。
もう少し、ワインが冷えていれば良かったなぁ。
山岳地帯に入った。
山の色と形を見ると、石灰質であり、鍾乳洞の予感。
この見慣れぬ風景は、未踏の地、Marche州に入ったためだろう。
(実際に、Marche州の風景である)
このMarche州には、イタリア最大の鍾乳洞「Le grotte Frasassi」(フラサッシ鍾乳洞)があり、
この旅の目的の一つは、その鍾乳洞を見てやろう、というものである。
その鍾乳洞の情報が少なくて、旅行前は実に不安で、この時点でも不安である。
が、その前に、Marche州の有名な白ワイン「Verdicchio dei castelli di Jesi」の「Jesi」を訪問する。
(続く)