英和辞典で、「hygiene」を調べると、
萌えろ!語学のロードワーク-づーふはるま


hygiene =衛生学。健康法。


と記載されている。


(参考:public hygiene =公衆衛生)


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まあ、こんな単語を調べる人も稀だし、

「衛生学」と「健康法」が並んでいるのに疑問を感じても、放置だろう。


hygiene という言葉はギリシア語からの借語であるが、概念としては日本へはオランダ語として輸入された。


gezondheidsleer(=衛生学)(へぞんどへいつれーる)



ただ、これを最初は皆が好き勝手に訳しており、「養生」「長生」「健全」という訳語を当てている。


明治になって、京都の明石博高の発案で「衛生」になったのである。


「衛生」も「健康法」も目標は同じであるが、

「衛生」というと集団を対象とし、「健康法」というと個人の趣味のような印象を受ける。


とにかく、現代の辞典に江戸時代末期の言葉の影響が残っているので、笑ってしまった。


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明石博高については、京都検定を受ける者ならば知っていなければならない人物で、

明治の京都の殖産興業や医療に多大な貢献をした人物。

彼の発案した「舎密局」からは、島津製作所の創業者が出て、ここからノーベル賞受賞者が近年出た。

(と、3行でまとめてみる)


ちなみに、これも京都検定で出題されたらどうしようかと心配しているのだが、

日本で初めて公衆衛生が行われた施設は(京都であるが)???






西本願寺の新撰組の駐屯所である。