皆さんは道具を組むとき、どうやって組み合わせますか?

 茶道は本来「軸を先ず最初に決める」のが本当ですが、この軸を決めるのに何が最初に必要でしょう?

 ということで、私の場合は最初に「テーマ」を決めます。
 例えば「端午」。

 端午がテーマなら、軸は「瀧直下三千丈」がいいなぁ~と考えます。
 瀧は鯉の滝登り伝説があり、出世のシンボルですから、魚の道具を添えるとベストです。となると荒磯蒔絵の棗がぴったりですね♪(持ってませんがw)

 また、端午では、槍鞘建水と駅鈴蓋置がセットになってきますから(それじゃなきゃだめという訳ではありませんが)、ここも決まり。では主茶盌を馬上杯茶盌にすれば、より武者のイメージが増します。

 そうすると狂言袴水指の「袴」でさらにつなげて、ではこれらを纏めるのにどんな棚が似合うだろう?とすると、小四方棚がいいかな?と思う訳です。小四方棚は「角が取れて」丸みを帯びた棚ですから、「圭角がとれる」という感じで。といってもまだまだ、「修行の身」ですから「円相」にはいたらない……なんて。

 濃茶には、勢高茶入系で「背が伸びるように=出世するように」の暗示をし、茶盌は神懸の「四知」を使うことで「常に人に見られていると思いなさい」との教訓を盛り込んで、棚は江岑棚で、抽斗(=知恵)を蓄えるとの暗示、となれば、水指は袋水指か、芋頭水指……などなど。想像の翼(花子とアンか!w)を広げてしまいますね♪

 凝りすぎ……と言われるかもしれませんが、これぐらい考えたいのが私です。
 でも、全部を解ってもらおう!というのではなく、それぐらい考え抜いて道具を組み合わせることで、一つでもわかってもらえれば、「さすが○○さま!よくお気づき下さいました!」な訳です(^-^)b

 ちなみに招かれた時はいつもすべての道具のつながりを考えてみています。
 時間が限られるので、触れられるのは一部なんですが(あとから気づくなんてこともありますし)。

 もてなしの心って、無限に深いですよねぇ~。

 ところが、道具組みというのは「空でやってもダメ」なことが多い訳です。これを練習するためには、茶室に居ないとできないのでは、この生き馬の目を抜く現代社会では難しい!ということで、カード式にして上手くやれないだろうか?というのが、私的発想。

 というのは、元々「へうげものカードゲーム」を考えていて、茶会をカードゲーム化しようとしていたんです。が!カード枚数が厖大になりすぎることに気づいて放置していました。ですが、「自分のためだけの道具組みシミュレーションには使える?」と思い至りまして、フォーマットを若干変えて、作ってみようかな?と。


 それがこちら。
 データはいいかげん(まだ完成品ではない)なので信用しないように(笑)
 どういった道具が合わせられるか?の基準を表示して、点前の格や飾りなども書いたら面白いかなぁ~?とも思ってます。

 一閑長板小なら、「爐」、「皆具」が相応しく、扱いとしては行之草、とすると国焼が相応しく、塗物を合せる際の格なども考えられるようにしておかないとです。あ、皆朱、溜塗、春慶も追加しなきゃなあ。塗物としての格は、皆朱までが真で、溜塗、春慶は行にあたる……うーん、何が合わせられるかを記載すべきかどうかももう一度考えないとですね。情報量が多くなりすぎるので。

 これは名刺サイズなので、こういったものを持ち歩けば、いつでもどこでも道具組みができる?かも。