たくさんの結婚式を撮影していると、
何にベクトルを向けた結婚式なのかなということがよく見えてきます。
最近はプランナーさんが「こんなにたくさんの余興やイベントを行うのはオススメしません」
とキリッと言ってくださる方が増えた影響か、
盛り沢山の内容が結婚式に大盛りと言うことは減ってきました。
減ってはきていますが、披露宴中歓談がほとんど無い結婚式はあることはあります。
今回はやりたいことが多い結婚式だとこうなってしまうよ、と言う事を書いてみたいと思います。
2時間30分の披露宴、
時間いっぱいに使っていっぱいゲストの皆様をおもてなししたい！
盛り上がって私たちも楽しみたい！
と色々おもてなしの心で考えているのはとてもよくわかるのですが、
盛り込みすぎの結婚式はむしろ来ていただいたゲストが不満に思うことが多いのです。
まず1つ目にお料理が食べられない。
スピーチをされているとき、余興をされているとき、新郎新婦さんが何かをされているとき、
つまり歓談で無い時間はテーブルマナーとして、
お料理を召し上がることは基本的にマナー違反です。
盛り込みすぎ進行の時は司会者さんが気を利かせて、
「お食事をされながらお耳を…」というケースも多いですが、
紳士淑女の皆様はそんなアナウンスがあってもお食事の手を止めて聞かれることが多いです。
進行内容が盛り込み過ぎだと、まだ1品目も召し上がらないうちに2品目がサーブされる、
中にはお皿がたまっていくということは珍しくない光景です。
厨房は通常通りお料理を出しているのですが、食べる時間が無いためそういったことになります。
よく「お料理を食べる終わる前からお料理がサーブされて驚いた！」
と酷評される方も多いですが、
一方的に厨房側やサービススタッフに原因があるわけではないのです。
マリーアントワネットのように、食べる時間が無いなら中座中に食べればいいじゃない、
と言う方もいらっしゃますが、中座中にはプロフィール映像が流れることが多く、
多くの方は映像に釘付けなので食べる時間はありません。
会場内も薄暗いですしね。
たまーにですが、
歓談がないときはお料理が残ってしまっている光景も目にします。
歓談=ご列席の方がお料理を召し上がる時間で考えた方がよろしいかと。
つまり歓談の時間が無いと、お料理を前に食べられない時間が増え不満が残るという図式です。
そして2つ目に写真が撮れない。
その写真とは僕が撮る写真ではなくて、
ご列席の方がご列席者のカメラでメインテーブルにいる新郎新婦さんを撮影したり、
一緒に記念写真を撮ったりという写真です。
歓談の時間が無いと言うことは、記念写真を撮る時間が無いと言うことでもあります。
発売されたばかりのカメラを手に撮るタイミングをみているけど撮れなかったという方も。
きっと結婚式を楽しみに準備されていたのでしょう、
そういう場合は少し時間を作る手はあるので撮影時間を作るのですが、
それでも限界はあるので、歓談の時間ってとても大切なのです。
これからご結婚式をされる新郎新婦さんが、
友達の結婚式に行って真似をしたいところ、真似をしたくないところ、
色々あるとお打ち合わせ伺うことも多いです。
結婚式される新郎新婦さんは誰しもが慣れていませんからね。
披露宴の進行や演出に100点満点はありません、
ただご列席の方に満足いただきたい→イベントをたくさん詰め込もう！
というベクトル、難しいことではありますが方向性を間違えると大きく違うものに変身するので、
まずはご列席者視線で考えたほうがいいかもしれませんね。
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