ウエディングカメラマンの裏話-結婚式 スナップ写真


この前とある会場で結婚式の撮影をしました。

その会場は彫刻や絵画など飾られていて、アンティークのチェアなども置かれた、
とっても長万部、じゃなくておしゃれな会場でした('A`)

普段は早々お目に出来ない、
著名な画家さんの直筆画をまじまじと眺めて楽しんでいました。
写真も僕が写真を始めるきっかけとなった、
ロバート・メイプルソープなどたくさんの写真も飾られていました。
アートに囲まれて撮影するって不思議な感じですが、妙なやる気が出ましたね。

披露宴会場に続く廊下にも、動線に沿って色々な写真や絵画が飾られていました、
そんな絵画をフレームに入れつつ、新郎新婦が移動しているシーンを撮影していました。
その時は新郎新婦に集中していたので、気がつきませんでしたが、
なにか僕の知っている写真があることに気がつきました。

ロバート・メイプルソープの写真は穴が開くほどみたので、
メイプルソープの写真かなと思って、中座中の空き時間で確認しようと、
廊下の絵画や写真を眺めていると、先ほどの気になる写真がありました。
その写真はきっと昔から僕のブログをご覧いただいている方なら、わかる写真でした。

そう僕の写真でした。
もちろん僕の知らない領域で使用されていました。
もっと簡単に言うと無断使用ってやつですね。

ブログやwebから小さい画像を若干拡大して大きくしているので、
画像にノイズがでて、撮影した側としてはちょっと納得いかない感じです。
ちゃんと言ってくれればちゃんとした画像あげるのに。

この仕事をしていると、画像が勝手にwebに使われていたり、
二次使用されていることも多いので割と慣れっこになってきたのですが、
やっぱり人として無断っていけませんよね。
写っている新郎新婦の肖像権もありますし。

撮影終了後に事情をプランナーさんに話すと、
驚いた様子でバックヤードに下がって、
上司と思われる方に応接室に通されて、お話をしました。

展示されている絵画や写真はレンタルで、
会場があるA社から借り受けていたのだとか、
ただA社はあるときから連絡がなくなり夜逃げか倒産、
A社に絵画などを貸していた、G社が買い取ってくださいと言う事になり、
その会場が買い取ったものなのだそうです。

事情を把握してなかった会場は平謝りされていましたが、
その会場が悪いわけでもありませんよね。
でもその写真をはずしてもらうことを約束して帰りました。

そして会場はしばらくして、再び同じ写真を展示しました。

実は会場の方に見学に来るお客様が必ず立ち止まっていくという理由で、
どうしても展示したいと言われたので、再び展示することになりました。

ただその写真に写っている、
新郎新婦に掲載をお願いをするために一旦展示をはずしてもらいました。
会場から新郎新婦へのお礼として、ディナーご招待。
僕にも正当な展示料をと言われましたが、何もいただかないことに。
尊敬するロバート・メイプルソープの本物の写真の横に飾ってくれるだけで幸せです。
でも「ご迷惑をおかけしたお詫びに」と会場さんからお食事券をいただきましたけどね。
ご厚意うれしい限りです。

その会場さんからはパンフやweb撮影のお仕事をいただいたりと、
不思議な縁でお付き合いは続いています。

違法なのはわかっていながら、無断使用してしまう写真、
そんな写真をこれからもたくさん撮っていければと思っています。

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