ウエディングカメラマンの裏話*-結婚

ここ最近デフレの影響からか結婚式にかかる費用を精査する新郎新婦が多くなってきました。
もともと価格設定が不明瞭な業界なので良いことではあると思います。

例えばお料理、普通に食べるディナーよりも高い20,000円なんていう場合もあります。
何十人と同じものがでるのに、内容は20,000円とは思えないのに、なんて声も良く聞きます。
「お正月やお盆の期間に旅行に行くと、普通の平日の倍ぐらい価格がしますよね。」
ってそんな質問を投げかける新郎新婦にお答えすると納得してもらえたりします。
まあ簡単に言えば、もらえるところでもらっておこうというのがその金額設定の答えです。

そんな一つ一つが高い金額に疑問を持ちながらも、
「お祝い事だから」と精査はされないことが多かったのですが、
不景気の空気の影響を受け、結婚式にも価格の精査をされるお客さまが多くなってきたようです。

ただ精査といっても、ほとんどの方が初めて行うお買い物な結婚式。
パソコンや洋服を買う時のように、
内容、素材、使い勝手など相対的な価格判断をしているわけではなく、
価格のみを見ているお二人が多いかと感じました。
自分たちの会う条件のなかでの"最安値"のみを見ている人が。

その"最安値"を結婚式の準備項目の最優先に挙げられている方も少なくないんですよね。
お料理の最安値、ウエディングドレスの最安値、ブーケの最安値。
そのうち価格COMとかで「結婚式」なんてカテゴリーが出来るかもです。

結婚式の価格ってゼクシィなどの価格から、おおよそのグレードの判断はつきますが、
パソコンや洋服などの物販と違って、一括りで判断はできません。
お二人色のセレクトした色々なアイテムや演出を集合したのが、結婚式の価格だからです。
パックといっても基本的な項目しか入っていない場合が多いので、
最初はとてもやすかった総合式場の最終見積もりが、
最終的には同じくらいの人数でお友達が挙げた、
都内の五つ星ホテルと変わらなかったなんてこともありました。
パックの内容も結婚式が出来ない内容なんて場合もあります、
価格が安く間口が入りやすくても、進めば進むほど重荷が増えていくという感じですかね。

そして写真に関しても一括りにはできません。
撮影もデジタルカメラ撮影が主流ですが、フィルム撮影もあります。
アルバムといっても、車のように色々な種類やデザイン、素材があります。

挙式・パーティースナップ(300カット撮影)アルバム80カット使用:18万円。

都内の会場提携さんなどで平均的な内容価格設定です。
前記のように価格を精査していた新郎新婦、
「価格も予算に合うし内容やアルバムのカット使用数も問題ない、
サンプルアルバムをみたけど、別に悪く無かったので会場さんにお願いをしよう!」

でもこのアルバムと同内容作ったとしたら、うちの事務所では12万円くらいで出来ます。
まあ会場提携であればアルバム大量仕入れなどで原価はもっと安くできるかと思います。
でも8万円な理由は写真館が会場側へ支払われるマージン代が入っているからです。
結婚式にはそんな見えないお金も存在します。

そして上記の平均的なプランは、撮影内容、アルバム掲載数といい、
正直言うとあまりオススメできる内容ではないので、
うちでは同内容のものはあえてお客様にお出しできませんけどね。
撮影カットもアルバムも3段階ぐらいグレードアップしたものを会場と同じくらいの価格で出しています。

と話がそれましたが、価格は予算内でぱっと見よくても実際は高額という場合もあります。
結婚式のお買い物慣れしている新郎新婦はいませんから仕方ないんですけどね。

では安いのみを優先したらどうなるのか、
今では撮影のみ3万円とか、アルバムをつけても10万円ぐらいなどネットを検索すればすぐに出てきます。
このブログを読まれている方の中にも、
「カメラマンも指名できるようだし、写真も大丈夫そうだからお願いしよう!」
とお願いされた方も多いようですが、
毎回「こんなことがありました、後悔しています」なんてメールをいただきます。

指名は出来ても「骨折した」など理由を付け、実際に撮るのは違うカメラマンだったりとか、
肝心のシーンが撮れてなかったりイマイチなビギナーカメラマンだったりとか
そしてサンプルアルバムは手が込んでいたのに、
納品されたデザインアルバムは1ページに1枚という単調なデジタルデザインアルバムだったり。
でも苦情を言っても馬の耳に念仏状態だそうです。
結婚式に携わる業者としては問題ありありですが、
この業者は安さが売りですからね、
カメラマンやアルバムは二の次なのも仕方ないのかも知れません。

まあ業者さんが破格な価格設定をしている時点で、
薄利多売路線な訳ですから、安いには理由があるわけです。
なので"最安値"を購入する時にはリスクも加味しないとですね。

デフレの昨今、価格を精査するのはとても良いことではありますが、
数字だけを見てしまうと見失うことの方が多いです。
とくに結婚式ではやり直しがきかない分、精査がとても重要です。

これからご結婚式の準備をされる方がいたら、
"その価格の先にあるもの"も見据えて準備されることをオススメします。
新郎新婦にもゲストにも想い出深い結婚式にするためにも大切なことです。
手羽先も骨ギリギリまで食べ続けると味わい深いですからね、まあ"先"違いですけど('A`)

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パンダ結婚式のスナップ写真撮影を承っています
今まで約1000組のカップルの結婚式を撮影してきました。
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