そもそも派遣というものがなんだったのか考えてみるべき | 日々思ふこと(旧館)

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平成25年1月26日 http://kudo.jpn.com に新エントリーを移動しました。

現在、派遣労働者というのが多くなっているようだが、先日派遣会社に勤めている友人と話をした際に、思っていたことと同じ言葉がでてきたので紹介する。

「そもそも派遣とはプロフェッショナルとしてスキルを積んだ人が、独立をしたりフリーとなってより高給を得る、またはパートタイムなどのように正社員として囲われるのではなく、勤務形態を自由にできるようにした人がそもそもの派遣労働者であった。」というのだ。

ここに含まれないのはいわゆる土木作業系の日雇い派遣などの「一時的な仕事」というもので、事務職やオペレーター、システム系エンジニアやコンサルタントといったものを指している。

しかし「ある派遣会社と大企業が現在のスキルのない者でも派遣する、新卒だろうと仕事がとりあえずできるような派遣を始めたわけで、ここに安易な「就職」のように感じた人もいるのだろうと予想される」というのだ。
つまりはアルバイトと大差ないわけで、一時流行った「自分探しのフリーター」と同様なのである。

私は知人に将来の目標があって定職につかないフリーターという人が何人かいたが、その中で目標に到達したのはごくわずかであったが存在した。
だがほとんどのフリーターは目標に届かず挫折をし、東京から実家に戻ったり、その後の消息がつかめないようになってしまった人がいる。
挫折をし、東京に残った人から聞いたのだが、フリーター時代を後悔はしていないが、無駄だったという人もいるのは事実。
今もフリーターで30代半ばという人もいるが、彼は「自業自得、チャレンジに失敗したのだから」と言っている。
話を聞いていてその人は「自分の目標があってやったことであって、たった一度の人生なのだからチャレンジをした。だがチャレンジは成功しなかったため、社会人の入り口でつまづいてしまったが、これが私のやってきたこと。」と笑いながら言っていた。
甘えのない人だな・・・と思ったのだが、彼はあるチェーン店のアルバイトをしながら、正社員の道を探している。
※三年前のできごと、現在はどこにいるか不明



私が派遣会社に登録したのは今から13年前だった。

フリーになったときはバブルがはじけた頃であったのだが、まだ安定してシステムの仕事はあり食べていけたのであったが、いきなりフリーに仕事がなくなったのが94年後半くらいで、仕事を広く求めるために派遣会社に登録をした。
(仕事がなくなり派遣登録するまでは知り合いの会社のシステムエンジニアとして派遣されたりした)

わずか数日後に派遣会社から電話があり、システムコンサルタントとしての仕事がタイミングよく入ったということであった。
だが当時はシステムエンジニアやコンサルタントを派遣するということをしていなかったため、その派遣会社も始めてシステムコンサルタントである私と契約をすることになったのである。
しかも当時はほとんどが時給制度であったのだが、月給制度+残業(少ないときは減給)という契約で、しかもかなりの金額であったため、同じ会社の派遣社員とは当然ながら月額が全く違った。
※その派遣会社でははじめてのシステム系派遣であった、当時は他の会社もほぼ例がなかったと聞いている

プロフェッショナルとしてのスキルを持っていると判断していただいたため、私は当然ながら派遣先に対してその力を発揮させていただいたし、発揮させていただける環境を作っていただいた。
総合的にシステムとコンピュータに対する啓蒙を行って欲しいという依頼であり、基幹システムの見直し、研修の作成・講師、果ては事務職の方のExcelのマクロ作成のお手伝いまでやった。
それがプロフェッショナルの仕事だと、認めてくれた人が周りにいっぱいいたのだ。
それに応えるため、終わるその日まで懸命に努力した。
本来の派遣ってそうじゃないのか?と思う。

仕事がないから派遣・・・ってそもそもスキルもないのに高給を望んだり、金を稼ぐのにどうこう言っていられないからそうした「誰でもできる派遣」に頼っているのではないかと思う。
今現在、私は派遣ではなく業務委託でコンサルティングを行うのであるが、それはプロフェッショナルとしてのスキルがあると思われているからこそできることであり、力がないと判断されればあっさりと契約を破棄されるのである。
それが正社員ではないものの当たり前の姿であり、正社員とは違いリスクを背負うのは当たり前である。

ただし派遣社員に対して不当な扱いをする会社というのは言語道断であると考えるため、経団連に所属する大手の非常識な会社は断固として責め立てる必要はあるが、フリーター・派遣労組のように必要以上の要求をすることは間違いであると感じる。
それは「プロフェッショナル」ではないからである。
言ってみれば派遣という名の定期的なアルバイトであったりするからである。

そもそも本来のプロフェッショナルが派遣されるべきことを考えると、何が違うかわかるだろう。