こないだある居酒屋に入ったんですが、その店がなかなか
目の離せない店だったんですよ。

厨房には2人の男性。
フロアには1人の中年女性。
この女性、少し大柄なんですが
この季節ですからノースリーブなんですよね。
その上にエプロン。

もうね、ブラ紐が丸見えで動くとズレていくんですよ。
それを手で素早く戻す。
しかし、すぐズレる。

そんな姿に一分のセクシーさも感じられず
何か見てはいけないモノを見る思いなのです。

まぁ、それはエエですわ。
それよりも、この女性。
瓶ビールの栓が栓抜きで抜けない。

物凄く頑張ってるんですが、抜けない。
20回に1度くらい成功するんですがダメなんですよ。
それを見かねたお客さんが席から立ち上がって
栓を抜いていく。

コレね、女性によってはそういう姿を
ほっとけない男性が出てきそうですよね。

そういう意味で目が離せません。
え? 変態だって?
知らなかったの?
変態ブロガー、大徳寺です。
さ、今夜も変態ジョッキー、はじまるよ~


三軒茶屋あたりで呑んでます。
うーん、ここは駒沢大学あたりかもしれないけど。



前から気になっていました。
今、告白します。

酒に酔った勢いの告白は大体、嫌われちゃいますが
この夜、ワシも前から気になっていた店へと飛び込んだのです。

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このベタな暖簾でオシャベリなオヤジさんがいて
常連が酔っているのでは・・・という妄想があったのですが
中に入ってみると誰もいません。

オヤジさんではなく女将さんがおひとり。

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酔った男の饒舌はあまり好まれません。
ましてや、深夜のお好み焼き。

しかし、女将さんは待っていたようで
突然、女将さんのグチを聞かされます。

もしワシがプロの聞き師だったらどうするんでしょうね。

「女将さん、聞いてさしあげてもいいんですが
私もその道のプロでしてねぇ・・・」

女将さんは鼻で笑うでしょうね。
「プロ? 人の話を聞くのにプロもアマもありませんよ。
人の話は有難く聞くものですよ」とでも
言い返されかねませんから、その妄想は脳内だけに
とどめておきました。



チュウハイとポテトサラダを貰います。

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確かにプロの聞き師の場合、絶妙な相槌がいる。
「その相槌はひょっとして、大東島流(仮名)かい?」
「え?女将さん、よくご存知で・・・」

「大東島タケシ(仮名)って男をちょっと知っててね」
「え!その人は私の師匠ですよ・・・」

女将さんはそれっきり黙って鉄板に油を引き
ワシの注文したブタ玉を焼きはじめた。

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「あんた、そんなプロの聞き師になってどうするつもりだい?」
「え?どうするって・・・」
「その技で泣かしたこともあるんだろ?」
「え?・・・・・」
「冷たくしてもなおのことだよ」

師匠と女将さんの関係が見えてきかけたのでワシは
言葉に詰まる。

「言葉に詰まるようじゃ、プロの聞き師も終わりだね」
「・・・・・」

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「あの人が今までしてくれたことを忘れずにいたいよ」
「・・・・・」

「どうしたんだい? 笑ってもっと坊や。」
「ハァ・・・・」

「無邪気に思うがままに。」
「いただきます・・・・」

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泣かせ文句のその後じゃ、喰いにくくてしょうがない。

わかってると思いますが、すべては妄想。
そんなハナシも会話もなかった。

女将さんからこの店をどうしようかという相談じみた
グチを聞かされながら、うん、うんとお好み焼きを喰う
春の夜だったのでした。