ワリに合わない恋まじない ― ベレト | 無人のモグハウスで発見された手記

ワリに合わない恋まじない ― ベレト

本日は久しぶりに、レメゲトンの七十二柱の悪霊を召喚することにしましょう。ご紹介するのは、八十五もの地獄の軍団を率い、悪魔達の王の一人に数えられる“ベレト(「ベレス」「ベリス」とも)”です。


ベレトは、魔界に堕落する以前は、階級第六位の能天使(または第三位の座天使とされることも)の地位にあったとされています。
聞くところによると能天使は、神の命に従い悪魔を討ち滅ぼすことをその任とする反面、悪魔と接する機会が多いため、堕ちてしまう者も多いのだとか。
ベレトもその例に漏れなかったのか、悪魔に身をやつした後は、強大な力を有した魔王の一人として、その威を揮ったようです。


地上へと召喚される際は、悪霊たちのかき鳴らすおぞましくも荘厳な楽団の演奏と共に、蒼褪めた馬に跨った姿で現れます。
彼はどうやら召喚されることを極度に嫌う性格をしているらしく、呼び出した時点で召喚者への怒りに打ち震えているのだそうです。
このためベレトを召喚する時は、ハシバミの杖を使って南から東へ向かって三角形の結界(ソロモン・トライアングルと呼ばれる結界の魔術です)を描いておき、交渉を始める前にベレトにその中に入るよう命じる必要があります。こうしておかないと、ベレトは灼熱の息を吐いて召喚者を焼き殺してしまうからです(また、この逆で三角陣の中に召喚者が入っておく必要がある、とも)。


さて、こうして当面の身の安全を確保したならば、左手の中指にはめた銀の指輪を相手に対して示し続けながら、王に対する礼節を欠くことなく、相手の機嫌をとりつつに意を伝えることで、ようやくベレトの加護を受けることができるようになるのです。


これまでご紹介してきた、彼の同僚たちと比べて、非常に危険で面倒くさいベレトとの契約によって得られる効能は、何と男女間の恋愛の成就です。
能力がかぶってる悪魔も何柱かいることですし、とりあえずゴモリー あたりでも召喚したほうが、安全で手っ取り早いんじゃないでしょうかね。
そもそも八十五もの軍勢を率いる、王の位にある者のすることが恋のおまじないって…そりゃあないよなぁ。


ヴァナ・ディールにおけるベレトは、デュナミス-ザルカバードに配置された爵位持ちデーモン族NMの一体、Duke Berithとして登場しています。何故か王から公爵に降格されています。
ジョブは赤魔道士で、倒すことで低確率(そういえばドロップ率上方修整されたんだっけ?)でレリック装備のデュエルシャポーをドロップします。



頭:デュエルシャポー/防24/MP+14 耐風+10 弱体魔法スキル+15 リフレシュ/Lv75~/赤/Rare Ex