琉球古武術 ― 釵 | 無人のモグハウスで発見された手記

琉球古武術 ― 釵

今回のコレは、どこにカテゴライズしたものか少々迷います。う~む…やはり「和物」と呼ぶのはお門違いなんだろうな。というわけで本日は、沖縄がまだ琉球王国と呼ばれていた頃から当地に伝わる“”をご紹介しましょう。ちなみに読みは「さい」です。


は、琉球に伝わる古武術の演目の一つで用いられる武具です。
さすがに琉球古武術までいくと私もあまり明るくはないのですが、どちらかというと釵術という独立した武術系統として存在しているわけではなく、琉球空手の一種目にを扱う技が含まれている、という感じになるのでしょうか。


は、基本的に一対一組として左右の手に持ち運用する代物です。

全長凡そ5~60cmの鉄串の、剣でいうなら鍔に当たる箇所から左右対称に一対の鉤が突き出ているという形状(「Ψ」←コレの真ん中の棒が長いものと考えていただければ概ねあってます)をしたものが一般的ですが、中には鉤が左右対称ではなく、片側は切っ先側に、もう片側は柄の側にと、左右非対称に鉤が湾曲し、かつ柄頭の方も鋭く尖っている“卍釵”と呼ばれるバリエーションも存在します。


を使う技は、基本的に相手が刀や槍といった得物を手にしていることを想定したものであり、それに対抗するための技術といった感じのもののようです。
空手でいうところの手刀や貫手の延長という動作で振るわれ、切っ先で突く、鉤で受ける、引っ掛け絡め取る、剣身で打つという他に、投擲するという運用方法も、予め技として存在しているのだそうです。



片手刀:釵/D28/隔242/受け流しスキル+3/Lv48~/忍
片手刀:釵改/D29/隔234/受け流しスキル+5/Lv48~/忍



ヴァナ・ディールにおけるは、鍛冶&革細工スキルによる合成品の片手刀として採用されています。
合成素材として必要となる波布の皮が、元ネタを意識していると言えるでしょうか。
もっとも、実在のにハブの皮が使われていたかと言うと、特にそういうことはないようですが。


余談になりますが、琉球発祥の武具と言えば、釵の他にもヌンチャクやトンファーなどがよく知られています。そっちの方は実装されないもんでしょうかねぇ。
挙動計算がメンドくさそうなヌンチャクはともかくとして、トンファーは格闘武器としてそのまま使えそうな気もするのですが。