聖ジョージの剣 ― アスカロン | 無人のモグハウスで発見された手記

聖ジョージの剣 ― アスカロン

またしても、カテゴリに悩ませてくれる物語です。
例によって非常に便利な“中世ヨーロッパ”に入れはしたものの、3世紀頃の物語なので、厳密に分けると“中世”より僅かに昔なんですよね……。


今回は、ドラゴンスレイヤー“アスカロン”、その名も高き“聖ジョージの剣”です。聞くところによれば、世界一高名なドラゴンスレイヤーということです。まぁ、キリスト教圏からはずれている我が国では、今一つパっとしない知名度ですが。
せいぜいがとこ、からくりサーカス@藤田和日郎で名前を見た事がある程度ではないでしょうか。


聖ジョージ(地域によってゲオルギウスだったり、ジョルジュだったりはしますが)は、キリスト教の7英雄に数えられる聖者の一人です。


彼がまだ聖者と呼ばれる前、ただのジョージだった頃のお話になります。
とある異教徒の村を訪れたジョージは、村の雰囲気がひどく暗い事に気付きます。
聞けば、その近隣には邪悪なドラゴンが棲みついており、彼らはその脅威に晒されているとの事。
ドラゴンは最初のうちは、生贄として牛や羊を要求していたのですが、やがてそれらを食い尽くし、ついには人間を差し出すように言い出したのです。
無茶な要求とは言え逆らう事も出来ず、生贄を差し出す事になったのだが、その生贄を決めるくじが、何と王の娘クレオドリンダに当たってしまったらしいのです。
ならばとドラゴン退治を引き受けたジョージは、愛剣のアスカロンを携えて出発し、何と件のドラゴンを生け捕りにして村に戻ってきます。


その凶悪な風貌に恐れ戦き、早く殺してくれと懇願する村人たちに対し、ジョージは厳かに返します。
キリスト教徒になるなら始末しよう、と。

事実上の生殺与奪権を握られてしまった村人たちは、信徒になるより他に道はなく、この功績によってジョージは晴れて聖者の称号を……ってアンタ、それじゃ脅迫じゃあないか。


まぁ何と言いますか、これは英雄伝説や叙事詩の類ではなく、信者獲得のためのアピールでしかないような気がしますな。
キリスト教の聖者の前には、さしものドラゴンもほらこのとうり。どうだい、キリスト教は最高だろ? ってなとこですか。



両手剣:アスカロン/D76/隔458/STR+3 VIT+3 MND+3 対ドラゴン追加効果:光ダメージ/Lv68~/戦ナ暗/Rare Ex



当然のごとくな性能ですね。ステータスへの+はともかくとして、ドラゴンに対して有効な武器に設計されています。
何だか、当たり前過ぎてこれ以上コメントもつけようがないくらいです。


ボストーニュ監獄のShadow族NM、通称“工藤兄弟”の片割れ、Phanduron the Condemnedのレアドロップアイテムです。


戦士が装備可能な唯一のギザ剣(フランベルジュ系)ですが、何で聖者の剣にこういう禍々しい形状のグラフィックを当てたんでしょうか。クレイモアタイプの方がそれっぽいような気がしますが……。