ようこそ、大渓水です。

ここ数回、あるパワースポットと呼ばれる山を、

陰陽と五行に基づきながら検証して参りました。



大詰めを迎えた今回は『案山(あんざん)編』です。



案山とは龍穴(山脈のエネルギーが集まる場所)から見て、

前方に見える景観(山並みや構造物)を指す言葉です。





風水で定義されるパワースポットは、

大地のエネルギーが風によって飛散しないように、

龍穴(パワースポット)から見て左右の砂(青龍・白虎)や、

前方の案山や朝山(ちょうざん)により保護されなければなりません。



『朝山』とは案山の更に先にある山並みのことで、

二つを合わせたものを『案朝山(あんちょうざん)』と言い、

これらの景観(形状)の良し悪しが『気(エネルギー)』となって、

私たちに様々な影響を与えていることを伝統風水は教えてくれます。



案山から朝山へと奥に行くにつれて、

段々と高く連なるように山脈が続くことは、

子孫が代々繁栄するとされる非常に良い象徴です。



もし逆に段々と低くなるようであれば、

子孫が途絶える象徴となるので注意が必要です。





これ以外にも案朝山に分類されるものは沢山あり、

古代人が知り得た経験則は多くの事象を見つけ出します。





●探頭・・・窃盗の被害や幽霊が出るとされる

山並みの合間から顔を覗かせているような形状のことで、


都市部においてはビル群などに同じような凶相が見られます。






●倒屍・・・主人は罪を犯し、出入する者は死を免れない



死んだ人のように横たわる姿が前方にある形状のことで、

このような場所は殺人事件などに巻き込まれる恐れがあります。



雪心賦より抜粋。



このように縁起の悪い形であれば凶相となり、

逆に縁起の良い形が見えると吉相となります。

図で例をあげると種類が多すぎて並べきれませんが、

基本的な見方としましては以下の通りです。


●吉・・・形状が整っていて、美しい印象のもの

●凶・・・形状が崩れていて、嫌らしい印象のもの



簡単な見分け方としては、

◇山並みが整っているかどうか

◇風化や自然破壊により不自然な姿となっていないかどうか

などを見極めることが大事となります。



案朝山の影響を更に知る場合、

先の五行編の五星形体で見てきたように、

大きく分けて五つの種類で判断することもできます。





例えばこの山のように、

山頂がなだらかに丸みを帯びている形状は、

五行の『金』に分類され『金の要素』を持ち合わせます。



金は『武』を象徴しますので、

この形状の山を案山として見ることが出来る場所で、

どのような現象が起きているかを調べると、

地理風水の深奥さに改めて気付かされます。



実際にこの山は英彦山のとある場所から見ることができ、

しかもそこは修験者の為の宿坊や施設が多く存在しています。



実は英彦山の修験道場に集まる山伏たちは、

武芸向上のために鍛錬したという史実があり、

最盛期には数千名の僧兵を擁する巨大な力を持ち、

近隣大名の軍力と互角になったとの逸話が残されています。



他にも山伏らは武術だけでなく、

陰陽道から伝わる呪符などを用いて、

様々な災難から身を護る術を研鑽した形跡が、

英彦山神宮近くの資料館に残されています。







金の五行の持つ象徴は、

『武』で表される武術や軍力だけでなく、

『富貴』という立身出世や財力をも表します。



私は明後日に現地に出向きますが、

もし行かれる方はこの『金形』の山を探されてみて下さい。



きっと良いパワーを頂戴できると思いますよ☆





以上、案山で見るパワースポットでした。



次回はこのシリーズ最終章。

過去のブログの中で最も短い記事となる予定です。


「英彦山と天狗の秘密が今明らかに!?」


どうぞご期待下さい。

ありがとうございました。





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