ようこそ、大渓水です。

前回お伝えした【三角形と風水の関係】



その記事は、とある企業の破綻という結末で、

一旦は幕を閉じた事例を紹介したものでありました。



しかし、これが時として人命にまで影響が及ぶとするならば、

簡単に他所の町での出来事として見過ごす訳にはいかないと思います。



風水と言えば日本では、まだまだ迷信の一つとされていますが、

一つ海を越えればそこは今なお人々の生活に伝統風水が根付いています。



その場所は、毛沢東の掲げた文化大革命により、

多くの同志が虐殺に遭い根絶やしにされた中国本土から、

命からがら生き延びた知識人や風水師が辿り着いた都市であります。



世界四大市場の一つと呼ばれるまでに発展を遂げた、

この金融街で未だに論争の的となっている事例であるため、

読者のみなさま方も聞いたことのある内容かも知れませんが、

今回は巷で『香港風水戦争』と語られる出来事を紹介させて頂きます。



多くの国の総領事館などが集まり、

イギリス植民地時代から貿易と金融活動の拠点として、

多国籍金融機関の本部がひしめく香港島北岸の中環(セントラル)地区。



そこに1985年当時、

最も高いビル(地上44階建て、高さ178.8m)で、

その名を轟かせていた香港上海銀行の本店ビルがありました。


$福岡の伝統風水 夢追い人 ~大渓水のよう~



その銀行はロンドンに本社を置き、

世界最大級の金融グループとして有名な【HSBC】が、

威信をかけて建設したハイテク超高層ビルでもあります。



しかし、それからわずか5年後の1990年、

すぐ近くにそれを遥かに超える建築物が登場することになります。



そのビルとは中国銀行タワー(地上72階建て、高さ367.4m)のことで、

当時はアジア史上初となる高さ300mを超える高層ビルだったのであります。


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このビルの登場により香港上海銀行本店ビルだけでなく、

周辺一帯を巻き込む大騒動が起こることになってしまいます。



いわゆる『香港風水戦争』



なぜこのことが風水戦争だと、

語り継がれるようになったのには幾つか理由が挙げられます。



まずそれは『逼凶(ひつきょう)』と呼ばれる、

風水における代表的な形殺の一つが関係しています。



自身からみて近隣に見上げるような高いビルがある場合は、

頭を押さえつけられるように圧力をかけられてしまうことと同じで、

家庭生活や仕事関係での発展性を阻害されてしまうことになります。



これは建物との高さの差が大きければ大きいほど影響も強くなるため、

この中国銀行タワーから受ける凶意はかなり大きなものであると言えます。



一般的には仰角が30度以上で影響が及ぶとされており、

その角度を超された上海銀行は完全に頭を押さえつけられた状態です。


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 中国銀行タワー(367.4m)


 香港上海銀行 (178.8m)



(※下部から撮影したものですので実際の角度とは異なります。
 また分かり易くするため実際にあるビルの一部を処理しています。)






さらにこれとは別の形殺による影響も見逃すことは出来ません。



それはビルの外観上についての問題のことで、

中国銀行タワーが全面鏡張りのビルとなっているからです。



現代の建築学的には路上から見上げた時に、

空を映し出すことで高層ビルによる圧迫感を減らし、

都会においては効果的だという意見もあるみたいです。



しかしこれらは風水では全く意見は異なり、

殺の一つである『光射殺』は凶意を増幅させることになります。



太陽光は有り難いものであることも多いのですが、

常に陽射しが鏡に反射して映し出されるとするならば、

間違いなく日常生活において脅威であるとしか言えません。



それは体力を減らすばかりでなく精神へも悪影響を及ぼし、

対人関係の悪化やイライラ、不注意による怪我を招くことに繋がります。


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これらはその建物がより大きい場合や、

距離が近いほど影響が強く出てしまいます。



これだけの凶意を受ける香港銀行側も黙ってはおらず、

風水には風水で対抗するべく屋上のゴンドラを増設します。


$福岡の伝統風水 夢追い人 ~大渓水のよう~



このゴンドラはただの窓拭き用として存在しているだけでなく、

中国銀行タワーを狙う大砲の意味を持ち合わせていることになります。



また周囲のビルにおいても同様に殺に対抗するべく、

中環周辺のオフィスビルは、ほとんどガラス張りのものになっています。



「目には目を、殺には殺を!」




という、とても危険を伴う行為であることを知らなければなりません。



そして中国銀行タワーによる脅威はこれだけでは治まりません。




その非常に長く光輝き鋭く尖ったビルは、

まるで毒を塗られ強い邪気を放つ刀剣の象徴
でもあります。




では、その禍々しい刃はどこへ向かうのか?


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そこにあったのは香港総督府



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1997年に英国から主権移譲されるまで、

当時の香港の核である軍司令部が置かれていた場所。



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直線距離でわずか380m先にそびえたち、

香港風水史上類を見ないほどの超高層三角形ビルから放たれる殺気



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当初の総督が心臓病で急死したのをはじめ、

その後の総督や関係者にまで悪影響を及ぼし続けることになります。




以上のことが風水戦争だと語られる理由であります。



これらのことは決して偶然だとは片付けられず、

このビルを設計した中国系アメリカ人である建築家の影に、

中国当局による風水を考慮した指示があったとしても何ら不思議ではない。



古代から受け継ぐ風水思想を持つ中国だけに限られた話ではなく、

日本においても歴史上の権力者のみが使うことを許されていた過去の事実。



戦争で勝利する為に用いられるばかりでなく、

相手を滅ぼす為だけに使われることにもなった術として・・・・・



風水を封建的迷信としてこの世からの抹殺を計り、

革命の指導者として中華人民共和国建国の父と呼ばれる毛沢東こそ、

風水師であった祖父が稀にみる龍穴の地へと陰宅(墳墓)を移した後に、

生み出されし風水の恩恵者だったことを知る人はどれだけいるのであろう?






 
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