ジョージェット・ヘイヤーのスリラーカテに入っている(ウィキ調べ)
Superintendent Hannasyde シリーズは

Death in the Stocks 1935
Behold Here's Poizon 1936
They Found Him Dead 1937
A Blunt Instrument 1938

ということで、シリーズものに目がないとはいえ、今はロマンスよりかはミステリーかと
試しにシリーズ1冊目を購入、ところが読み始めてみれば
なんと "These Old Shades" 以上にページが進まない
何故か読み始めるごとに眠くなってしまって1か月以上かけて読んだことになるわけで
ミステリーとしては信じられない読書ペースに自分でも驚いた
(視力問題が多分に影響していると思います)


殺人事件の犯人は誰?ということで
登場人物とあらすじというよりも、忘れてしまわないための覚書きのようになっておりますし
感想もまとまってないままですが・・・

時代が明記してなかったので、出版された当時のこととしてあてはめると1930年代かと

冒頭、自転車で真夜中の見回りをしていた村の巡査が死んでいる男を発見する

夜会服姿でベンチに座り、{stocks}に両足を突っ込んだまま死んでいた男が
村のコテージを借りて週末だけロンドンからやってくる紳士 Arnold Verekerだったため
早速地元警察はニュー・スコットランド・ヤードに連絡し、やってきたのは
Hannasyde 警視
(ヘナシード?ハンナシード?ハナサイド?迷いましたが、ここではベタでハナサイドに)

被害者は、アーノルド・ヴェレカー(ベタです)40歳、農場や鉱山などを経営する実業家


主要な登場人物は(登場順です)

Antonia Vereker アントニア・ヴェレカー アーノルドの義理の妹、職業はブリーダー
事件当夜、義兄アーノルドに会いにコテージに来ていたことと
警察の事情聴取に素直に応じなかったため、警察まで連行され従兄の弁護士を呼ぶ

Giles Carrington ジャイルズ・キャリントン 35歳(多分)弁護士
アントニアに呼ばれてロンドンから駆けつけた彼は、ケネスとアントニアの従兄弟

Kenneth Vereker ケネス・ヴェレカー アントニアの兄で画家(25歳は過ぎている?)

Murgatroyd  マーガトロイド(これもベタ)ケネスとアントニアの使用人兼育ての親的存在

Leslie Rivers レスリー・リヴァース、ケネスとアントニアの共通の友人

Violet Williams ヴァイオレット・ウィリアムズ、ケネスの絵のモデル兼婚約者

Rudolph Mesurier ルドルフ・メズリアー、アントニアの婚約者で
         アーノルドの会社の会計士

Roger Vereker  ロジャー・ヴェレカー、死んだと思われていたアーノルドの弟


アーノルドとケネス、アントニア兄妹との関係は
Geoffrey(ジェフリー) Vereker(故人)
の最初の妻 Maud(モード、故人)との間に アーノルドとロジャー(故人)
ジェフリーの2番目の妻(故人)との間に ケネスとアントニア
モードの兄弟がジャイルズの父親ということで
従兄と言えどケネスとアントニアとは血縁ではない


殺されたアーノルドは、好人物とは言えないタイプで
ケネスとアントニアも、両親の死後自分たちの保護者だった彼をあからさまに嫌っていて
ケネスはアーノルドの財産をそっくりそのまま受け継ぐことになるだけでなく
性格と芸術家のせいか、警察を挑発するような態度をとり続け容疑者候補に

アントニアもアーノルドが死ぬ前に会いに行ったことで容疑者候補
彼女の婚約者ルドルフも、横領がアーノルドにばれていたことで容疑者候補


事件を担当するハナサイド警視がアントニアとケネスの弁護士でもあるジャイルズとともに
犯人捜しをすることになるのですが、ほぼジャイルズが謎を解いていくという様相
中盤から登場するロジャーの出現で、捜査はさらに混乱する中、第二の殺人が・・・
犯人は誰で、その動機は?・・・ラストのラストで明らかに。



あらすじとは言えない説明ですが、なにせミステリーと言っても
昨今のおどろおどろしいTVドラマやミステリー本とは違って、単純に Who done it? という展開ですので
ロマンスがどこかに出てくるのか?とか期待して読んだことで、肩すかしをくらった気分
ラストまで読んでみれば、動機も殺人につきものの欲からきたものだとわかり
魅力的な推理の案内人がいなかっただけというところは別にして、クリスティ作品と同じタイプかと
クリスティの作品を映像で観ることは度々あっても、本を読み返したりしてないから比べるのもなんですが
確かにクリスティ作品でも事件関係者としての登場人物に共感できるってこともないので
そういう意味では、単純に推理ものとして読めば楽しめたのかも


とにかくシリーズものということで期待したハナサイド警視と部下のヘミングウェイ巡査(?)の描写が
それほど多くなかったので、これがシリーズなの?とまず戸惑った
あちらの書評ではアガサ・クリスティやドロシー・L・セイヤーズとともに
女流推理作家のはしりということらしいですが
ハナサイド・シリーズということで、勝手にポワロとか○○警部とかを想像していたため
活躍の場がなかったことや、特徴があるのかどうかさえわからなかったと言う意味ではガッカリ
先にデビューしているアガサ・クリスティを意識しているということはなさそうですが
登場人物の会話にホームズとかワトソンとかは出てきます


まず冒頭からつまずいたのは、stocks を{切り株}だと思い込んで読んでいたこと
でも{切り株}に穴はないはずだし、どういうことだろうと思いつつ調べもせずに読み終え
あらすじを書こうと画像検索してみたところ、ウィキで出てきたのは
どうも中世の頃の拷問器具のようで2つあいた穴に足を突っ込んで死んでいたということらしい
(読み返してみれば、バーをあげて死体を取り出すとか出てきてました)


ユーモアやウィットは見つけ出せず、皮肉たっぷりの会話ばかりに思えたこともありですが
なにせぶつ切りで読み進んでますので、この感想も自信なし
特に本作では主要な登場人物に共感できなくて、読むペースが遅くなったことも確か
ケネスもアントニアも単なるわがまま坊ちゃんと小娘に思えてしまい、好みじゃなかった
犯人はラスト近くまで誰だかわからないままで、そういう点では引っ張られまして
ラストに近づくと目星がつき、探偵役の人物の謎解きに納得できましたが
ラストのあっけなさにも、あれま!?ここで終わり?・・・という感じでした

ロマンスらしき部分もあるにはあるのですが
これもその女性に共感できれば、もっと楽しめたかなぁという感じで
はじめはまったく予想もしていなかったけど、ラストでは思いがけないカップルができあがっていました
GHのミステリー初挑戦に関しては、失敗だったか~・・という感想(感想になってない?)


ただ普通なら1,2日で読めるくらいの本を1か月もかけて読んでいる私のほうに問題が?
とも思い、同時に再販でも評判の良いステファニー・ローレンスでも読んでみるかと
以前から手つかずのシリーズ本1作め「愛のソネット」を引っ張り出してみれば
はじめはヒーローにカチンカチンときて放り出す寸前でしたが
結婚してから、話が俄然面白くなって、まだまだついていけるのね~と安心した
それでも続いて「愛の円舞曲」を読みたいと思うまでには至らずやはりロマンス本に飽きたかも

PCが新しくなって、ユーチューブもとぎれとぎれ(もしくは動かなくなる)の動画ではなくなったことが嬉しく
ポワロやミス・マープルの日本未放映作品を見ることができ感激したついでに
古いポワロやホームズ作品も手軽に観られることを知り、今はそちらにはまってます

今のところロマンス原書は読めない状態かなぁと思っているのですが
紀伊國屋書店ブックウェブの送料負担が5000円以上から1500円以上に変わったので
ジャッキー・ダレサンドロの新作( 例の Genevieve のお話)と
ジェージェット・ヘイヤーを検索していた時教えていただいたお薦めの1冊を
今年最後の注文にしようと・・・、って つくづく往生際の悪い私です。