とうとう4月になってしまいましたね~
本来なら期待に胸髙鳴らす春、って所でしょうが…。
年度末に部署移動がありまして、予想はしていたものの。
…年度初めから超ハード(私にとっては、ですが)
ひょっとすると、次週は記事UPがブログの叫び(←ただの愚痴)のみになるかもです。
ええ。今のコレも現実逃避なので
さておき。
4月なので、本当はもっと明るい話を書きたいところなのですが、上記のようにそれを言っている場合ではないため、続きの『妖~』でまたしばらくUPになります。
――― んが!
首絞め企画!発動しようかと。
第一弾は水面下で進行させるので、ちょこっと内緒。
第二弾は、ブログ開設3周年になりますので、3周年企画。
「リクがあったら受け付けます企画」です!
…え?どこが企画だ、って?う~ん。だめですかねぇ(←ヲイ!)
まぁ、毎回リク少ないんで、何とかなるだろー、と。
桃色指定と尚loveな指定以外でお願いします。これ必須ですから(笑)
あと、気長~に待てるよ、って方ならどなたでも!
では、この先は『妖~』です。
読んでいただける方は以下へどーぞ
妖-あやかし-恋奇譚 18
~困惑の章~
『俺の北の方…妻になって』
全ての物音が、消えたように感じた。
紡がれた短い言の葉は、流れるように耳に届けられ。
けれども…。
素直に受け止めるには、あまりにも重たい大きな言葉。
二人しかいないその部屋で互いに身じろぎひとつせず、沈黙だけが通り過ぎる。
その沈黙が、全ての音を消すように二人の間を漂い、時が過ぎていく。
「なぜ、返事をしてくれない?」
沈黙を破ったのは蓮だった。
その言葉にはじかれたようにキョーコの肩が揺れる。
蓮はそのキョーコの様子に、おびえさせないよう、極力感情を抑え、平静を保つ。
「・・・・・・・・・・・・」
「どうして黙ってるの?」
「・・・・・・・・・・・・」
「…俺からの…この申し出は、迷惑だった?」
その言葉にキョーコは静かに首を振る。
蓮はわずかに緊張を強くして次の言葉を紡ぐ。
「なら、俺じゃなくて…久遠だったら、答えるの?」
その問いにも、キョーコは同じく間をあけることなく首を横に振って答えた。
ためらいのない返事に、決してキョーコが嘘の答えを出しているわけではないことを知り、蓮は心もち安堵した表情を見せる。
「蓮さまだからとか、久遠だから、ということではないんです」
その蓮の安堵を見て取ったキョーコが、ようやく口を開いて言葉を発した。
「蓮さま、ご自分が何を言ったか、分かっていらっしゃいますか?」
「心外だな。まるで自分が呆けてものを言ったように聞こえるよ?」
「お、お気に触ったのなら謝りますっ。えっと、そうではなくてですね。蓮さま、ものすごく大事なことをお忘れになっているのではないでしょうか?」
「?…忘れてないよ。むしろ、君が何を心配しているのか皆目見当がつかないんだけど」
「・・・・・・・・・」
キョーコが心底困ったように眉根を寄せて、切ない視線を蓮に送る。
そのキョーコの頬を両手でそっと包み込むと、キョーコは頬を赤らめて伏せ目がちに視線をさまよわせた。
それは、キョーコが言いたいことがあるのに言えずにためらっている証拠。
蓮はそのためらいを見せる唇にそっと自分のそれを重ね合わせた。
「……え?…今…」
その唇が離れて、互いの視線が再び絡む。
キョーコは大きく目を見開いてぱちぱちと瞬きをして何が起きたのかを考えようとするが、思考が停止して上手く考えることができない。
「…これで俺が言ったこと、本気だってわかった?」
そんなキョーコを覚醒させたその言葉は、先刻の自分への告白を示すもので。
キョーコはようやく蓮にされた行為と、その言葉との繋がりを理解すると同時に、ぼむっと音がするかと思うくらい一気に顔を赤くした。
そして、あまりの恥ずかしさに目を回す。
「ふにゃぁぁぁ~~~~」
「って、え?キョーコっっ??」
腕の中で目を回しているキョーコを心配げに見遣りながら、蓮はこの先を思い頭を抱える羽目に陥るのだった。
この無垢な花を手折るのは容易い。
けれど…。
それが<俺>であることを彼女が望むのか…
それとも<彼>であることを願うのか。
きっと、その答え次第で
俺たちのこの世界での存在は…
つづく
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
なかなか話が思うように進んで行ってくれないです…。
次でもう少しすすめられるかなぁ。