こんばんは。

姉が更新しろ更新しろとうるさいので
更新します。
なんか家族にブログばれてるの
妙な感じですが、ま、いっか。


ベネチアで、ニックに大金を払った話までしましたよね。

そうそう。
あの大金は悲劇の幕開けでしかなかったのです。


二人でまたヘラヘラ歩いていました。
とってもとってもお腹が空いたので
腹ごしらえをしようと、
海のすぐそばにある
テラスが素敵なレストランに入りました

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とっても綺麗なところでした。
雰囲気だけで酔っ払ってしまいそうな感じ。

二人でお酒をのんで、ご飯をたべて、
なんか運転の疲れもあって、
とても眠くなってきました。

とぅりに、早くホテルに帰ろうと、
お会計をすまし、レストランをあとにました。

ここまでくる旅費がとても高かったので、
とぅりさん、こっちにきたらみーんな俺様が払うと、
もう張り切りでお会計してくれました。


ヨーロッパでは頼りがいのある
いとしのハゲちゃん


そして二人で
またもや夜のベネチアを歩いてゆきます。


行きしはフェリーで来たので、
帰りは歩いて帰ろうということになりました。


この時点ですでに人は少なく、
暗い通りに入ると
誰もいない、そんな状況です。


きっと一人なら恐かったに違いありません。
でもとぅりと一緒なら何の不安もありません。
何かあってもどうにかなりそうだし、
守ってくれるので。


そしてとぅりさん、
暗がりの中をズンズン進んでいいきます。

とっりさんは方向感覚がすぐれているので
地図なんかみなくても平気です。


と、言いたいところですが

ミランの時と同様、


見事ーに迷いました!
いえーい!予想通り!

Wi-Fiが通じないので、私の携帯の
スクリーンショットをとぅりが一生懸命に解析しています。


えええーこっちかな


いやーthis way desu 

Nop that direction desu 
Tabun !!!! Nop zettai !!!!!!

ぜったいそうですうううう

と言うとぅりさん。

ぅうううう

迷いましたぁあー
大丈夫ですうううう


細い狭い道をどんどん進みます。
道は二人並んで通れないほど狭かったので、

とぅりが私の手を引き、
私があとについていく形。


5分ほど入り組んだ道を歩いていると


少し先に、水路が現れました。





あー、また行き止まりだー。
ベネチアは複雑だなー、

と思いながら、

立ち止まりました。





でも、















なぜか


















とぅりさん、立ち止まりませんでした。



どんどんどんどん

行き止まりの水路に近づいていきました。







何かを見つけたのかな?と思って

その様子を観察していると








まさか







そのまさか。











とぅりさん、




えっほっえっほっ!


とまっすぐ歩いていったかと思うと




バシャンという
悲痛な効果音とともに
 



水路にはまりました。


はい。
海の中に落ちました。




あまりにも勢いがよかったので、
ダイブしたかのようでした。
いや、見事。




とぅりと私は水泳が大好きなので、

ノリで、やってられええええええん!!!と飛び込んだのかと思いました。



でも

水に落ちた瞬間に、



ぶは!!!



と、とぅりさん、
びっくりした顔をしていたので、





ああ、普通の道と間違えて、
海に落ちたんだと、
私も事態をようやく飲み込みました。





そして、とぅりが水の中で叫んだ言葉。












じゃーん



「きむの!きむの!iPhone!!ぶはっ!

ここにありますううううう!」










そう、彼の手には


びしょ濡れになった
iPhoneちゃんが握りしめられていました。
(旅に出る3日前に買いました)










でもそんなこと気になりませんでした。



とぅりさんは

真冬のイタリアで、
ぶ厚いトレーナーとともに、
凍てつく海に落ちてしまったのですから。






ぶはっと言って海からあがる彼


重そうなトレーナー



震える唇。


少し広い額に
はりついた金髪。


彼の手には濡れたiPhone






いますぐ!電源を切ってください!



叫ぶとぅり





「Siri は使えません、Siri は使えません」


夜道に響くSiriの声





ああ。なんてアホなとぅり、


 

凍てつく寒さの中、
私はとぅりを強く強く抱きしめました。












Venice ④につづく