2:可塑剤・難燃剤等による室内空気汚染の実態とその曝露量評価 | 化学物質過敏症 runのブログ

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2. 調査方法
1999年~2002年に住宅室内(延べ222ヵ所),オフィスビル室内(延べ130ヵ所)及び外気(延べ102ヵ所)について調査を実施した.

空気の採取は住宅では居間及び寝室,オフィスビルでは事務室及び会議室を中心として,1つの建物につき2ヵ所で行った.

調査したほとんどの住宅は,居住者が通常の生活を行っている状態で空気を採取し,換気は窓の開閉や換気扇により行なわれていた.

オフィスビルはすべて使用中であり,勤務時間中には空調設備が作動し(窓は閉め切り),勤務日に空気を採取した.

外気は,住宅ではベランダあるいは軒下等,オフィスビルでは屋上あるいは非常階段等で空気を採取した.
空気中SVOCの捕集には,直径47 mmの 石英フィルター及びオクタデシルシリカゲルC18(Octadecyl Silica Gel :ODS)フィルターを用い,10 L/分の流速で24時間空気を採取した.空気採取後のフィルターはアセトンで超音波抽出してN2気流下で濃縮し,分析用試料とした.
 分析方法の詳細は既報のとおりである8,12,13,14-16).概要としては,フタル酸エステル類,ペルメトリン,フェノブカルブ,DDT類及びクロルデン類についてはガスクロマトグラフ/質量分析計(Gas Chromatograph / Mass Spectrometer:GC/MS)により分析した.

アルキルフェノール類及びビスフェノールAについては,トリメチルシリル誘導体化後,GC/MSにより分析した.

リン酸エステル類及び有機リン系殺虫剤についてはGC-炎光光度分析計(Flame Photometricdetector:FPD)により,また臭素系難燃剤については,試料の大量注入が可能な液冷式昇温気化(ProgrammableTemperature Vaporization:PTV)注入法を用い,GC-原子発光検出器(Atomic Emission Detecctor:AED)により分析した.
 

3. 曝露量推計
実態調査の結果より,住宅室内,オフィスビル室内及び外気濃度を用いて,空気由来のSVOC曝露量最大値を推計した.

曝露量最大値を算出するにあたっては,住宅内での滞在時間が長い「主婦」と,オフィスビルでの滞在時間が長い「会社員」の2通りに分け,主婦については1日の住宅室内滞在時間を20時間,外出時間を4時間,会社員については住宅室内滞在時間を13時間,オフィスビル室内滞在時間を9時間,外出時間を2時間と仮定した.

次に日本人の平均体重を50 kg,一日当たりの呼吸量を15 m3とし17),各滞在場所(住宅,オフィスビル及び戸外)における呼吸量とその濃度最大値との積を求め,それらの和より「主婦」「会社員」それぞれの空気由来曝露量最大値(µg/kg/day)を算出した.

 

runより:また長いPDFです、表を省略した分短くしましたが結構長いです。

可塑剤・難燃剤はシックハウス症候群、化学物質過敏症に大きく関与すると言われています。

参考になる事は多いと思います。