・出展:ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議
http://kokumin-kaigi.org/
界面活性剤の第4級アンモニウム塩が問題です。
それについては、生殖毒性などの環境ホルモン作用が疑われていますので、生活空間での除菌・消臭スプレーの使用には注意が必要であると考えられます。
そして、市民団体の調査や研究により第三の新しい問題が見えてきました。
柔軟剤の多くの添加物の中でも、アロマカプセルの合成樹脂などに含まれるイソシアネートの問題です。
まだ知られていないこの物質について、以下簡単にご紹介します。
イソシアネートって何?
◉身近なポリウレタン製品の材料
イソシアネートはソファーやクッション、靴底やカバンなど、生活にあふれている身近なポリウレタン製品の原材料です。
それらはイソシアネートがほぼ固まった状態で製品化されています。
一方で工事現場などでは接着剤、塗料、シール材として液体の状態で使用されており、作業現場などで他の薬剤と混合されたりします。
◉モノマー(単量体)が危険
イソシアネートは断熱材やクッションのようにポリウレタン製品(硬化した高分子化合物、ポリマー=重量体)に使用されている場合にはほとんど問題がありませんが、固まる前の状態(モノマー=単量体)の毒性が非常に高いことが問題です。
よく知られている室内空気汚染物質のホルムアルデヒドなどに比べても低濃度で格段に毒性が高く、気道刺激性があり呼吸器への影響は大きいとされています。
日本産業衛生学会の産業環境でのイソシアネートの許容濃度は0.005ppm、トルエンは50ppm です。
トルエンの1万倍も毒性が強いので吸い込むと大変危険です。
新築工事、屋上、ベランダなどの防水工事現場で、無防備のまま、周辺住民に注意喚起がなされずにウレタン塗料の吹き付けが行われ、イソシアネートをうっかり吸い込んだことによる被害が最近報告されています。
◉新しい問題
近年イソシアネートの用途は広がり、生活用品に含まれるマイクロカプセルの素材、添加物などにも利用されています。
柔軟剤などの香りを閉じ込めるアロマカプセルの壁材、その他の合成樹脂の徐放剤、架橋剤などとしても使用されています(特許に記載)。
そもそも香料は何十、何百種類の人工化学物質の塊であるため、複合化学物質による影響が問題となりますが、それ以外にも、近年の被害者激増の背景には、新しい化学物質の問題が想定されます。
最近では、“はじけるアロマの香り”、“いつまでも持続する香り”など、若者を惹きつけるキャッチフレーズでにおい製品が宣伝されていますが、その中に猛毒イソシアネート含まれている可能性が今回の報告で示唆されました。
もし、柔軟剤などの製品中アロマカプセルが弾けて香りが飛び出すのと同時に、合成樹脂成分からイソシアネートという猛毒物質が飛び散り、におい被害者を苦しめていることが事実であるとすれば、それは大問題です。
通常こうした原因究明には長い時間がかかりますので、まずは地方自治体や市民団体などで香料使用自粛を求める運動を一歩ずつ進め、一方で、私ども団体も、専門家を巻き込み新しいにおい被害原因の解明に向けて、みなさんとご一緒に取り組んでいければと思います。 (理事 水野玲子)
runより:イソシアネートは第4類アルコールと表示されているのでぶっちゃけ製品に使われているのか判別できません。
これが恐ろしい、隠れた主犯どころか隠された主犯とまで言えますね。