・脂質と血栓の医学より
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・痛み
痛みは、悪循環する:痛み→筋肉や血管の緊張→血行の悪化→発痛物質の蓄積→痛みの悪化という、痛みの悪循環がある。
ケガなどの障害(侵害刺激)で、侵害受容器が刺激され(器質的痛み)、生じたインパルスが、脊髄後角に伝導されると、交感神経節を介して、筋肉や血管が収縮し、血行が悪化(局所乏血)し、生成された発痛物質が蓄積する。発痛物質は、侵害受容器を再び刺激して、痛みが、悪循環する
(機能的痛み)。
慢性的な痛みの悪循環を断つためには、以下の方法が、有効と考えられる。
1.侵害刺激や炎症の原因を、除去する
2.消炎鎮痛剤(NSAIDsなど)で、PGE2合成を阻害し、炎症(疼痛や腫脹)を抑制する
3.筋弛緩薬で、交感神経節を介する筋肉攣縮や血管収縮を解除して、血行を改善し、発痛物質を除去して、痛みを軽減させる
4.抗うつ剤、抗不安薬で、脳内のセロトニンなどの分泌を増加させ、痛みの閾値を低くし、痛みを軽減させ、心理的な不安を和らげる
炎症では、熱感、発赤、疼痛、腫脹が見られる。これらの炎症の四徴は、生体が、患部で、PGE2などを産生し、患部の血流を増加させ、治癒を促進させようとする反応である。
ストレス等により、交感神経緊張状態が続くと、血行が悪くなり、於血になり、鬱血による頭痛などの症状が現れる。
ケガなどの障害(侵害刺激)による痛みは、一時的(一次的)で、引き続いて起こる炎症によって産生されるPGE2などの発痛物質が、痛みを持続させる。
消炎鎮痛剤(NSAIDsなど)は、PGE2合成を阻害し、痛み(疼痛)や腫脹を抑制する。
抗うつ剤(抗鬱剤)は、脳から、痛みを抑制するセロトニンの分泌を増加させ、痛みを軽減させる。
筋弛緩剤は、筋肉攣縮を解除して、血行を良くし、発痛物質の産生を減らし、痛みを軽減させる。
痛みは、検査で異常が発見されなくても、患者が痛いと感じていたのら、痛いのである!
痛みは、患者を自己中心的な性格にし勝ちである。
自己中心的になった患者は、まず、責められることより、話しを聞いてもらって、慰められることを、願うものである。
脳は、体の局所からの痛覚刺激を、局所に対応する皮質の部位で、知覚している。