HUMAN NATURE/HERB ALPERT | 今夜はきまぐれ~Mustangのひとりごと~

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~WHO'LL BE THE FOOL TONIGHT~ Music Monologue by Mustang
ホントにきまぐれな更新でございます…(^^ゞ



先日、再発のレビューをしたばかりだが…

HUMAN NATURE (2016)


一時は表舞台から引いていた感のある Herb Alpert。

A&M から離れて1990年代後半は自身のレーベル ALMO SOUNDS を立ち上げるが、そこからの3枚目で1999年のアルバム "COLORS" のあと、2000年代は全く新作を発表しなかった。


その頃は A&M時代のアルバムの権利を買い取って SHOUT FACTORY から再発をするという話題もあったが、プレイヤーとしては休眠状態が続いていた。


復活の兆しは Herb の奥方 Lani Hall との連名名義のライヴ・アルバム "ANYTHING GOES" あたりから…ということになるのかな。



ANYTHING GOES (2009)


…というのも、このライヴ・アルバムから今回の最新作まで、レコーディングのメンバーがあまり変わっていないからだ。


続いてライヴと同じく Lani Hall との連名名義のスタジオ・アルバム "I FEEL YOU" が発表される。スタジオ作としては12年ぶりの作品。



I FEEL YOU (2011)


ただ、連名である故に Lani のヴォーカルを活かした作りになのは当然だが、モダンな音処理(ループの使用など)もあるけれと、全体としてはジャジーで落ち着いた作品だろう。


♪ Moondance


この2作を Concord Jazz に残した後、A&M 音源の再発をしていた SHOUT FACTORY からソロ名義の新作を発表する。

STEPPIN' OUT (2013)


このアルバムを僕は今回と同じ "Brand New !" 枠で記事を書いている。


140131 STEPPIN' OUT/HERB ALPERT


これぞ「復活」と呼ぶにふさわしいアルバムだったと思う。


しかし、この後 Herb は毎年アルバムを発表し続けていく。



IN THE MOOD (2014)


これは「カヴァー・アルバム」のようだ。
僕が知っている曲はオリジナルではないし、曲のクレジットも全て "Arranged by" だし。


♪ Chattanooga Choo Choo



COME FLY WITH ME (2015)


こちらはカヴァー曲とオリジナル曲が混在する作り…そもそも昔のアルバムはそんな作りだったわけで選曲から見た構成は…昔と同じと言っていいかも知れない。


♪ Come Fly With Me


そして、このアルバムから SHOUT FACTORY ではなく、先日の再発も含めて ADA = Alternative Distribution Alliance からのリリースに変わっている。


そして最新作 "HUMAN NATURE" … この4年間の4枚はサウンドに統一感がある…僕にはそう思える。


まず、"ANYTHING GOES" 以降の共通メンバー。


Michael Shapiro (ds)
Bill Cantos (key)
Hussain Jiffry (b・g)


この3人の存在が現在までの Herb Alpert サウンドを決めているのかも知れない。
もちろん奥方 Lani の声も時々聞こえてくる。

そして "STEPPIN' OUT" からは Randy Badazz Alpert の名前が加わる(最新作にはクレジットがないけど)。
調べてみたら Herb の甥で "RISE" の作者のひとりだそうな。アレンジとプログラミングなどでクレジットがある。

そして出てくるサウンドはというと… "STEPPIN' OUT" の記事でも書いたが…80年代作品のテイストやフレイヴァーを期待しても、大きく裏切られることはない…と言っていいと思う。


それは決して古びたサウンドではなく「現在」としてのフレッシュさも持っている。


最新作のタイトル・トラックは Michael Jackson のナンバーをカヴァー。


♪ Human Nature


Herb Alpert、現在81歳。
決して若いとは言えないけれど、サウンドは老け込んじゃいない。


なにより、一聴で Herb Alpert とわかるトランペット・ノートが「何も変わっちゃいない」。


それが素晴らしく、それがうれしい。


(^O^)/



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