「人間は、一夫一婦制の生物である。」←うそだよ。 その5 | 堀江昭佳オフィシャルブログ「『こころ』と『からだ』の悩みを解決する しあわせ女子のための処方箋」Powered by Ameba

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婦人科漢方専門・子宝のスペシャリスト 堀江昭佳が、西洋医学、漢方、心理学の3つの視点から、こころとからだの悩みを解決する方法をつづります。
「からだを整えるとこころが整い、結果的に夢が叶う」
そんな考え方を大切にしています。



シリーズ
『人間は、一夫一婦制の生物である。」←うそだよ。』
その1
その2
その3
その4



こうして人類の原初の姿をみてみると、一夫一婦制ではなかったことがわかってもらえると思う。
そして、「結婚」という形が揺らいでいるのも事実。





結婚は本当に「普通」なのか。


平成22年に内閣府が発表したデータがある。
生涯未婚率(50歳時で一度も結婚したことがない人の割合)は、
男性が20.1%、女性が10.6%。

しかも近い将来、30~40%にまで上昇すると予想されてる。
結婚しないひとの割合がものすごく増えていくんだよね。


内閣府男女共同参画局ホームページより)

ちなみに、1970年代は生涯未婚率が2%だったことを思うと、すさまじい勢いで伸びていってる。

離婚率も当時の2倍近くになっているし、ひとり親世帯もこの25年間で1.5倍近くになってる。


イギリスの離婚件数の長期的推移なんてすさまじいよ~
1858年には24件しかなかった離婚が、
2012年には118,140件!
何倍だよって感じ。

グラフ見てもらうと一目瞭然なんだけど、ヨーロッパとかはキリスト教が形作ってた社会的な価値観が崩れていく結果でもあるんだろうね。



(The gurdianより)


ちなみにこの離婚に関して言うと、日本はすっごい面白いの。
グラフの形が欧米とは違うんだよ。
明治のほうが、いまよりもはるかに離婚率が高かったんだよね。



実は江戸~明治にかけては、わりと離婚があたりまえに行われていた。
明治維新後、1898年に民法が施行されて「家制度」が導入されてから離婚が激減する。
「家制度」というのは、家父長制的な家族制度で戸主に家の統率権限を与えていた制度。

なんとなく男尊女卑が「日本の伝統」的に思っているけど、おおきな大間違いで、実際には明治になって作られたたものだとも言えるんだよね。
(ただ、一概に日本の昔はすばらしかった!とか言うつもりはなくて、豊かだったわけでは決してない。細かくは書かないけど興味があったら、『日本残酷物語』を読んでみるといい。胸がギューっと締め付けられるような話がたくさん出てくるから)



それから、婚外子なんて日本と欧米はものすごく違ってる。
実は、フランスやデンマークでは婚外子の割合が過半数を超えてるし、アメリカ、イギリス、スペインなど主要先進国では3割を超える国の方が多いんだよね。



世界各国の婚外子割合より)


これは悪いことなのか?

そうではなくて、パートナーシップが「結婚」という制度に縛られなくなったためだとも考えられてる。
日本はまだまだだけど、フランスのPACS(市民連帯契約)のように、国として同棲カップルに対して結婚と同等の権利を認めるような形も増えている。
結婚していても、いなくても子どもに対する社会的なサポートが手厚くなった結果、結婚を選ばなくなったといってもいいかもしれない。


男女の夫婦という概念も変化しつつある。

アメリカでの同性婚が認められた流れから、日本でも渋谷区を皮切りにパートナーシップ証明が発行されてる。

世界各国で結婚という形の変化も加速してる。
いわゆる男性と女性が一夫一婦になるという結婚が「普通」といえるのか、すでに怪しくなってきているんじゃないかな。




自立と自由と多様さと。

結婚制度がゆらいでいる理由はいろいろあるし、ひとによって考え方は異なるだろうけれど、大きな理由は女性の経済的な自立がすすんでいることだと思う。
そして、それによってこれまで社会を縛ってきた価値観がゆらいで、多様な価値観が認められるようになってきたことがある。

保守的な見方をする人たちからすれば、

「伝統の崩壊」とか「家族の危機」

なんてことが叫ばれたりするけど、これまでの歴史を紐解いていけばそうでないことがわかる。
人類の長い歴史からみれば、「一夫一婦制」なんて農耕開始以降に形作られてものにすぎない。


狩猟採集時代。
女性が経済的に自立していたことが、男女の関係が平等であったカギだったから。
当時は貨幣経済ではないけれど、ひとりでも食べれるというのはイコール経済的自立ってことだもん。


ちなみに、ぼくは決して農耕開始以降の発展を否定しているわけでもないよ。
こんなふうにいろんな芸術や文明、科学技術が花開いたのは、農耕開始がなくてはありえなかったことだし、お米も好きだし、日本人の稲作に支えられた価値観や伝統的なものも大好きなんだから。


そして、このシリーズを書いていると、

「一夫一婦制を否定しているんですか?」

「不倫に賛成なんですか?!」


と言われたりもするんだけど、全然そんなこともない。
自分は、別に賛成も反対もしないんだよね。


じゃあ、最終的になにが言いたいかというと。


つづく





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