GC-19武装戦士エクシゲイザー
エクシリオンが強化転生、エクシゲイザーのご紹介!
実は「同一人物」を複数種類紹介するのは、アニメイテッドスタスク以来。転生系は初めてだったりして。
あ。そう言えば今年はカーロボット10周年、勇者シリーズ20周年と同時に、ギャラクシーフォース5周年だ……
○解説
キャラクター解説はこちら
、玩具解説はこちら
を参照。
……ではあまりに手抜きなので、改めて。
マスターメガトロンのデスマシンガンによって瀕死の重傷を負ったエクシリオン、ファストエイド、バックパック。
諦めかけた三人は、地球の少年たちの呼びかけに心動かされ「助かりたい。そして宇宙と仲間を守りたい」と強く願う。
その願いはグランドブラックホールに飲み込まれたセイバートロン星を介してスタースクリームが奪取していたプラネットフォースへと届き、三人に新たな力を与えて再生した!
再生の際に運び込まれた空軍基地に配備されていたビークルをスキャンしたエクシリオン、ファストエイド、バックパックはそれぞれエクシゲイザー、ファストガンナー、バックギルドへと転生。以降はサイバトロン軍のサブグループバンガードチームを結成して、それまで以上に戦力の一翼を担った。
エクシゲイザーは装甲機動車に変形。エクシリオン時代に比べると最高速度自体は落ちた(テックスペックも速度が10→9に)が、耐久性と走破性は向上し、より安定感のある走りを実現している。
テクニックにも磨きがかかっており、最終回でのレースでは頭文字D張りの溝落としを披露、見事優勝。そのレースには参加していなかったニトロコンボイにスピーディアのリーダーの座を押しつけられ譲られた。
バンガードチームのリーダーと記述されている場合もあるが、転生前後で変わらず地位は6(ファストガンナーが9)。どちらかというと慎重派二人を引っ張っていく切り込み隊長と言った感が強い。まだまだ荒削りではあるが、エクシリオン時代に仲間たちの協力を得てグレートレースを走りぬいた経験から、一時期に比べれば落ち着いた性格にはなっている。
海外名はCybertron Defense Hot Shot。日本版CVは引き続き平川大輔氏が担当している。
○玩具解説
バンガードチームでは唯一転生前と価格帯の変わらないデラックスクラス。リペイント品はUniverse版ロードバスターの他、BOTCON2007のSpringer(アーマーハイドをリペイントしたHufferとのセット)がある。
ビークルモード
エクシリオンが転生した姿のため、空色の装甲車となった。
劇中では乗用車より一回りほど大きい程度のサイズなのだが、車体側面のスコップモールドから逆算すると本来は大型の車両。
ちなみにデラックスクラスのGC-02エクシリオン(ビークルモード)と比べると一回りほど小さくなっているらしい。
車高が高くタイヤがゴツいため、コロ走行のゴリゴリゴリという感触が楽しい。
トランスフォーム!
運転席で頭部が前を向いており、何となく本人が動かしている感を演出している。これはカーロボットのワイルドライドからちょくちょく見られる構成で、変形!ヘンケイ!版リジェやアニメイテッドのセーフガード兄弟、劇場版リベンジのブレイクアウェイなどにもみられる。
変形ギミック自体はエクシリオンの発展系。ビークルモードで折り曲げられていた腰パーツを伸ばすこととビークルモード時に前方を向いていた首を正位置に倒すこと、ルーフの回転がないのが変形行程上の大きな相違点。
ロボットモード
エクシリオンのスマートさと軍用車両の武骨さがバランスよく同居するロボットモード。
勇者シリーズの主役ロボのような佇まいだったエクシリオンが、そのパーソナリティをそのままに重武装になっている。
マイクロン三部作(ユニクロントリロジー)全体でみると、これまでスポーツカー一筋でやってきていたHot Shotの最終形態が装甲車というのも、なかなか思い切った変更と言えるだろう。
同型でありながらカラーリングのおかげでキャラクター性は全く違うものに。
ダブルエクスショット!
この状態でもイグニッションギミックは健在。左足にマウントしたフォトンダガーは両腕に装着可能。
リカラーであるUniverseロードバスターのダガーを使えば二刀流も。
また両腕のマイクロンジョイントにエネルゴンウェポンやマイクロンを装着することも出来る。
右写真はシグナルフレア付属のエナジーカッターと、レースマイクロン・エクスディメンジョンズ(コスモテクター/クリスタルテクター)を装着した状態。
――さて、ここでHot Shotというキャラクターについて少し考察じみたことをしてみたい。
Hot Shotが、G1におけるホットロディマス/Hot Rodのリメイク的キャラクターであることは言うまでもないだろう。
海外では商標の都合でHot Rodの名前を使えずHot Shotとなったが、日本語版のマイクロン伝説ではホットロッドの名が与えられ、劇中ではコンボイ・メガトロンに認められ、サイバトロン・デストロンの両軍を率いてユニクロンと戦う指揮官という大任を担った。
最終回でコンボイが司令官であることを放棄してメガトロンとの私闘に挑み消息を絶ったため、彼は次の世代のトランスフォーマー代表として未来を作り上げていく……かと思いきや、続くスーパーリンク/ENERGONではコンボイが復帰、ホットショット/Hot Shotは「グランドコンボイ直属の青年戦士」というポジションに落ち着くこととなった。
その上で、ホットショットとは別に彼が尊敬する人物として「伝説の司令官ロディマスコンボイ」が登場し、終盤では名コンビとなっていた。
もしかすると、G1ホットロディマスがロディマスコンボイとなったように、ホットロッドが次なる司令官になる展開もどこかでは考えられていたかも知れない。
しかしホットロッドのスポーツカー・スーパーカー的イメージを維持したままリーダークラスの主力製品にすることが困難だったのか(年間商戦計画の都合である程度の大型製品にした方が合体ギミックなどを盛り込みやすい)、競合するロボットアニメ作品(ガンダム等)に対して「コンボイのイメージ」を押し出すことで対抗を試みたからか(スーパーリンクではWコンボイの共演を中盤の目玉にしていたため、ホットショットとは別にグランドコンボイとロディマスコンボイが必要となった)、はたまた「コンボイとメガトロンの長年の因縁」をユニクロントリロジー全体の一つのテーマとする構想が出来上がったからか(三部作はどれも最終決戦で両軍司令官のタイマンバトルを派手に行っている)。
ともあれコンボイ/Optimus Primeを引き続きサイバトロンの中心人物にしていく体制の中で、Hot Shotは「若く荒削りな次世代リーダー候補」という位置が定着し、逆に劇中で「ホットショットプライム(仮)」となることはなくなってしまった。
エクシゲイザーは頭部と胸部のデザインや全体の色配置でエクシリオンと同一人物であることを表現しており、変形ギミックもかなり近い物となっている。
一方で、エクシゲイザーにはエクシリオンの特徴的な部分がいくつか消えている。
ウイング、回転するルーフ、腕部の三連エグゾーストパイプ状の武器、そして「赤リカラー商品」という要素が、エクシリオンとは違い、エクシゲイザーにはない。
(エクシリオンには日本版のDVD同梱のレッドバージョンの他、海外版ではHot Shotとは別人のExellion、以前の記事
で書き漏らしたがレジェンズクラスの赤エクシリオンなど、ホットロディマスを彷彿とさせるリカラーが存在する)
言い換えれば、エクシゲイザーはエクシリオン独自の要素を引き継ぎつつ、エクシリオンが内包していた「ホットロディマスの記号」を出来る限り除去しているのだ。
エクシゲイザーは最終回で惑星スピーディアの新たなリーダーとなった。
それは、「ホットロディマス止まり」になってしまったHot Shotが、ホットロディマスの呪縛を振り切り、新たなる道を歩み出した、本当の意味での始まりだったのかも知れない。
ちなみに各惑星のリーダーに「コンボイ」の名が付いている理由が特に示されておらず、フレイムコンボイ関連の回想を見るに「~コンボイ」はリーダーの称号ではなく、劇中では本名という扱いらしい。
「コンボイ」の名がリーダーに受け継がれる称号だとしたら、最終回の彼はエクシコンボイとかになっていたのだろうかとふと思った。
まあ、妄想上等でつらつら並べ立てた駄文なので読み流してもらえると幸いだが、この辺りのパワーアップ事情など詳細を知っている方がおられたらぜひ一報を頂きたい(笑)
というわけで、エクシゲイザーでした!
元のエクシリオンが王道熱血主人公キャラなので、パワーアップしてからも人気が高いですね。可動にクセがある割に扱いやすい、スマートかつ無骨と、相反する要素が詰まっていて独特の旨味がある一品です。
ちょっとばかり、装甲車の若造新米司令官を主人公にしたスピンオフとか誰か作ってくれませんかね(笑)