http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140202-00000008-mai-bus_all



ヤフーのニュースに、雇用政策の見直し・

正社員 遠のく懸念と出ていた。



安倍・竹中路線は、実質的に、小泉・竹中路線

もっと遡れば、サッチャー・レーガン路線の

延長線上にあり、軸はレッセフェール、

すなわち、自由放任経済システムに戻すものだ。



現在、非正規で働く人々は、36%以上に達している。

バブルが崩壊して以降、日本型経営方式は、

ダメだと認識されてしまい、正規の社員を抱え込むリスクを

避け続けて、このような状況になったのも一因だ。



消費税の増税ショックにより、デフレは一層深刻になり、

いつでもクビが切れる非正規の人々に

そのしわ寄せがいくのだろう。



きちんと合意(convention)システムが機能していれば、

非正規の人々の意思が反映され、

それ相応のルールが作られていたはずだった。



日本の労働問題は、もっと深刻な状況であって

非正規の問題にだけ焦点があてられるのは間違っている。



正規の人々も、これまた劣悪な労働環境に苦しめられている。

現役世代がこれだけ酷い目に合っていると

必ず、そのツケは今の子どもたちに回ってくる。



劣悪な労働環境と経済的自由のない人々を生み出す方向は、

歴史的に見れば、逆行しているといえる。



イギリスは、福祉国家から英国病にかかり

最悪のサッチャーを生み出してしまった。

アメリカも「金ぴか」時代から、レッセフェールに転換して、

驚くような超格差社会を生み出してしまった。



日本も同様で長引くバブルの後始末から

小泉というモンスターを生み出してしまった。



彼のいった「痛み」は、大多数の一般庶民に押し付けられ、

日本は、アメリカ型の超格差社会を目指すことになった。



その反動として、民主党政権が誕生したのだが、

それは「痛み」に耐え切れない大多数の庶民の

意思の反映だった。



その期待にまったくそぐえなかったことと

政治は一種の技術なのに、その技術を

勢いのある野党時代に練らなかった

単なるアマチュア集団でしかなかったこと、

もう一つは、起こりつつあったナショナリズムを

毛嫌いしており、日本人の感情を害したことなどだろう。



本来ならば「痛み」を取り除く労働党とでもいうような

ルール作りを粛々と行うことと、

資本主義を是認し、その上で改善・改良するルールの策定を

目指すべきであった。



そうした根治的な療法を持たず、

そして日本人のナショナリズムを持たなかったため、

滅びたといってよい。



大多数の日本人のワーキングクラスにとって、

その受け皿がないことが、大きな絶望を呼んでいる。



自民党という政党は既に賞味期限が切れてしまったのに、

また権力の座についてしまった。



非正規、ブラックに加え、労働者が足りないから

単純な作業の外国人労働者の受け入れも謳う。

日本国内に失業者は300万人以上いるにも関わらず・・・。



このままいくと福祉国家への道は無理だ。

国民会保険制度も年金制度も確実に破綻するし、

失業者給付や生活保護、障害者支援など

到底できそうにない。



日本が福祉国家になるなら、以前のように

分厚い中間層があって始めて成り立つものなのだから。