今月号の文芸春秋には、ソニー元上席常務の天外伺朗

という人の記事が、掲載されていた。


富士通も成果主義によって、内部崩壊をしている

という内容の本が、ひところ話題をふりまきた。


自分は、勤め人としての経歴が浅く、また、それに向かない

タイプであるので、自営業をしているが、そのため成果主義

というものの実態は、まったく分かっていない。


書物で知っても、経験則で知ることはできないからだ。

ただ、漠然と同感できる点は、多い。




人が必ず死ぬように、国家もまた衰亡してきた。


国家は、言うなれば、一つの個体であって、

様々な細胞が集まり、組織を成し、その組織が集まって

器官を成す。

そして組織や器官が密接に絡み合って一つの個体が

あるように、国家は生まれながらに様々な条件がついてまわる。


企業という形も、一つの個体としてみれば、規模としては

小さく条件も減るが、同様に捉えてもいいかと思う。



ソニーという企業も、その盛衰を免れることはできない。

ただ、倒産したわけではないし、三洋電機ほどの疲弊を

見せているわけでもないが。



5~6年前だったかな、マレーシアに旅行した際、

ソニーというブランド力を見せつけられた。


ホテルの従業員と仲良くなり、彼と外に出かけ、

お茶などをしながら、話していると、ビデオテープを

見せて「ソニー、ソニー」と喜んでいた。


彼らにとって、テレビやビデオのような機器は、

すべてソニー製が、高いブランドイメージを持っているのだと

印象付けられた。それには、品物の良さが備わっていた。


しかし現在、国内においてソニーは、その品質の良さを

ぶち壊している状況であるような気がする。


例えば、PSPはなかなかの人気商品だが、

欠陥品も多く、販売店ではそうした品は交換することに

なっている。


これは、実地に調査した結果である。

新しく出たPS2を購入する際、店員に聞き取り調査を

してみると、その頃でたてであったPSPは非常に交換比率が

高いのだと話していた。


一台売るごとにどれだけコストがかかるのかは、

考えると恐ろしい。現時点では、改善されていると思われるが。


これは生産現場からなんらかの異変がソニーに

起きているのではないかと思ったものだった。


今回、PS3を発売したが、これは一台売るごとに

三万五千円の赤字が出るらしい。


発売元のソニー・コンピュータエンタテイメントは、

2007年3月決算で、ゲーム事業の営業赤字が

二千億円と予想している。


筆者によれば、


「2年ほど前から社内の雰囲気が非常に

悪くなっていて心身に変調をきたす社員が激増していた。


(中略)


思い返せば、長い時間をかけて徐々に、

そして密かに劣化していったのだ。」




う~ん、とりとめもなく書いてしまっており、

かつ、長くなってきたので、また次回に。( ̄ー☆



ぱくったのは、

文芸春秋一月号

「成果主義がソニーを破壊した」(天外伺朗)