原作を知ればパチンコがもっと楽しくなります。
たいへん長らくお待たせしました。シンの紹介の続きです。
まだの方は、先に シン(1/3) を読むことをオススメいたします。
かつての旧友の前に立ちはだかるケンシロウ。数ある格闘系ジャンルのマンガの中でも、彼はどちらかといえば 「クールな主人公」 に属すると思いますが、連載初期とはいえこれほど感情をむき出しにしているのは非常にレアなんなんじゃないでしょうか。
シンへと続く階段を登ろうとするケンシロウ。しかしその前にひとつ聞いておくことがありました。
「ブタをかっているのか？」
くまどり野郎、カマキリと続いた有吉さんばりのネーミングセンスは健在、今回も直球でしたねｗ
しかしこの 「ブタ」 は思ったよりも強かった！
「その男の体は特異体質でな 外部からの衝撃をすべて柔らかく包みこんでしまう」
「きさまの拳も経絡秘孔にとどくまですべて肉厚に吸収されてしまうというわけだ」
なるほど、五右衛門の斬鉄剣でコンニャクが斬れないのと同じ理由ですねｗ
「わたしは今まであらゆる拳法をこの体で殺してきたのですよ～」
「おれを倒せるのはKINGの拳 すなわち南斗聖拳だけだ」
頭部を強打され床に転がるケンシロウ。
「ま…まさか北斗神拳が通用しないのかよ」
柱の陰からこっそり二人の闘いを見守っていた天才解説者バットも驚きを隠せません。朦朧とする意識のなか、読者へ向けシンの説明が始まりました。
「天空にふたつの極星あり すなわち北斗と南斗」
「森羅万象二極一体 男と女 陰と陽 仁王像の阿と吽」
「暗殺拳しかり 北斗神拳と南斗聖拳！！」
「いかに特異体質のハートであろうとも そのまま肉ごと 骨 内臓を突き破るのみ」
なるほどなるほど （酒とか泪とか混じってなくてよかったです）
長い説明のおかげで回復するケンシロウ。声のする方を見上げるとそこには…
美しいドレスに身を包んだ ユリア がいました。
「昔の婚約者が目の前で殺されるのをみせてやろうと思ってな」
ケンシロウは闘いの真っ最中であったことも忘れ、高揚した顔で声を張り上げます。
「ユリア おれだ！！ ケンシロウだ！！」
「ユリア！」
しかしユリアは無表情な顔のまま。呼びかけに一切答えようとしません。
「フッ おまえのことは完全に忘れたとさ」
「あの時おまえの命と引きかえにな」
（完全に忘れ去られているのはハート様のような気が）
「忘れてもいい 生きていてくれただけで」
ケンシロウの涙は ラオウ のそれより貴重ですね。しかしこのマユゲは反則でしょうｗ
文字通り感涙に浸る彼ですが、シンの言葉が現実に引き戻します。
「だがおまえは永久にここまであがってこれない」
そう言うが早いか一本の羽根飾りを投げるシン。ターゲットはハート様。頬にかすり傷を負ったブタは逆上します。前回説明したように、ハート様は 「自分の血をみると逆上し人を殺さねばおさまらなくなる狂乱の屠殺人」 という非常に美味しい設定の持ち主です♪
「いてえよ～」
ケンシロウに再び襲いかかるハート様。しかしケンシロウの顔には余裕が見えます。
「もう一度いっておく 北斗神拳は無敵だ！！」
「に… 肉が！！」
「北斗神拳の前にはおまえはただの脂肪のかたまりにすぎん！ 死ね！！」
これはひどい言われようｗ 直後に奥義が発動、ブタは文字通り肉塊となってしまいました♪ ちなみに 「ファミコン北斗の拳」 では蹴りを10発当てた後にパンチでこの奥義を出すことができました。
「どうやら昔のケンシロウではないようだな…」
ブタをあっさりと倒してのけたケンシロウに思わず独り言を洩らすシン。同時に彼の脳裏に一年前の記憶が浮かびあがります。
………
……
…
「おやじ ゆくっり眠ってくれ」
若きケンシロウはユリアと共に、亡き父 リュウケン の墓を訪れていました。
「こんな時代だ… こんな時代だからこそふたりで力をあわせて生きていこう！」
強い決意とともにユリアを抱え上げるケンシロウ。
「行こう 安住の地を求めて！」
ご存知の通りユリアリーチのプレミアカットインですね。
しかしそんな二人の前に立ちはだかる集団がありました。
そしてこの明らかにまともでない男たちを搔き分けて登場した男は、シンでした。
「それはどういうことだ！？」
この問いに拳を繰り出すシン、ケンシロウの頬からは鮮血が溢れだします。そして非常に解り易い答えを返すのでした。
「おれは昔からユリアが好きだった」
この発言にユリアは…
はっきりモノ言う人だな～ｗ 普通の男だったら 「文字通り」 orz となるところでしょうがシンは、
「ますます好きになる おれはそういう強くて美しいものが好きなんだ！」
素晴らしく粘着質な回答で魅せます。言葉攻めを好むあたりからするに 「どM」 のようですね。
「よせ！争ってはならぬという父上の教えを忘れたか！」
リュウケンかわいそ (´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ
それにしてもこのケンシロウ、アベサンに似てるような気が…
「ユリアはおれがもらうぞ！！」
「狂ったか！！」
聞く耳を持たないシン。前作で猛威を奮ったアレを繰り出します。
これを迎え打ったケンシロウでしたが結果は…
四肢の腱を断ち切られ立ち上がることすら出来ません。その顔を足蹴にしたまま南斗の使い手は言葉を続けました。
「おまえごときではおれに勝つことはできん！ おまえとおれには致命的な違いがある それは」
「欲望…執念だ！！」
動けない敗者を引きずり起こし、個人レッスンを続けるシンとその手下たち。
続けてシンはケンシロウの命を盾にユリアを脅迫するのでした…
「ユリア おれを愛してるといってみろ！」
「だ…だれが！！ ケンを殺せばわたしも死にます！！」
しかしユリアは剛直な性格、簡単には思ったような回答が得られません。それに対しシンが採った行動はこれでした。
そしてこの名セリフ！
「おれをとめられるのはおまえだけだ」
「おまえのたったひとつの言葉でいいんだ」
ためらうユリアの眼前で、恋人の傷はひとつひとつ増えていきます。
「強制はせん！ 自分の意思でいうんだ」
そして傷が七つ目を数えたとき、ユリアは叫びました。
これを聞きようやくケンシロウを開放するシンとその手下たち。
「きいたかケンシロウ おれを死ぬほど嫌いだといった女が！！」
「女の心がわりはおそろしいのぉ！！」
こうしてユリアは連れ去られ、残されたケンシロウの胸には消えない傷が残ったのでした…
…
……
………
時は戻り、太陽は再び対峙する二人を照らしだします。
「ケンシロウ もう一度あの地獄へつきおとしてやる！！」
「きさまには一生おれの技を見切ることはできん！！」
その言葉が終わるが早いか、無数の突きを繰り出すシン。
しかしこれを難なく見切り、シンの左腕を捕えるケンシロウ。
驚愕するシンにケンシロウは答えました。
思ったより長くなりましたので シン(3/3) に続きます。
やっぱりシンは必要だ。