「ジョアン…暖かいうちに夕飯を食べよう。」
「ジョアン…」
ジョアンは食べたくないと
部屋の隅に膝を抱えて座る。
「みんなが幸せになる方法を考えましょう。必ずあるはずです。」
ユノさんはジョアンに話しかける。
「最悪だわ…あなた達が、想いあっていたなんて。もう…方法はないの…」
僕とユンホさんは
結ばれなくてもかまわない
このままで幸せなんだから…
想いを浄化させる必要も無いはず。
「ジョン、何がそんなに難しいの?」
僕には、よくわからなかった。
「チャンミン…ユノ…」
ジョンは口をつぐむ。
「ジョン?どうしました?」
ユノさんは僕をみて首をかしげた。
「ジョンが言いにくいなら、私が話す。」
「ジョアン…待って、僕達が泡になろう。」
「ジョンっ!」
「ちょっと…ジョン、ジョアン…ちゃんと説明してよ!どうして2人が泡にならなきゃいけないの?浄化させなければいけない、想いなんて無いだろ?」
「チャンミン…決まりなの。私達が泡になるか、あなた達の中から記憶を消すか…どちらかしかない。」
「え?」
「あなた達が惹かれあっていなければ、簡単な事だった…私達も消えず、あなた達も何も無かったように暮らせる。」
「でも…ユノさんと僕は、ずっと前からお互いに惹かれてた。」
「チャンミン…その記憶を消すのよ。」
「ジョアン…僕にはできない。チャンミンとユノの記憶を消すなんて…」
「ジョン…そうね。私もチャンミンが大好きよ…だから…」
2人は手を取り決意の表情を見せた…
「ちょっと…二人とも…」
慌てる僕の後ろから
「ちょっと待って下さい。」
ずっと黙って聞いていた
ユノさんが口を開いた。
「ジョン、私は言いましたよね?君の我慢と涙の上にある幸せなんていりません。」
「ユノ…」
ユノさんは僕にそばに来るように
手招きをした。
「チャンミン…私はあなたが好きです。」
「ユノ…さん?」
「チャンミンも私を好きですよね?」
ユノさん…
何がいいたいの?
「チャンミン…」
「もちろんです。ユノさん…あなたが好きです。」
「私を信じてください。私もあなたを信じます。」
そう言って
僕の手にそっとキスをした。
「ユノ?」
ジョンとジョアンは、不思議そうにユノさんを見る
ユノさんが
深く深呼吸をして
僕の手を握る力を、つよくした。
「ジョン、ジョアン…私達の記憶を消しなさい。」
にほんブログ村