baiser de l'ange 15 | Are you there ?

Are you there ?

随時公開中(過去作品のみ。)





「ジョアン…暖かいうちに夕飯を食べよう。」

「ジョアン…」

ジョアンは食べたくないと
部屋の隅に膝を抱えて座る。

「みんなが幸せになる方法を考えましょう。必ずあるはずです。」

ユノさんはジョアンに話しかける。

「最悪だわ…あなた達が、想いあっていたなんて。もう…方法はないの…」

僕とユンホさんは
結ばれなくてもかまわない
このままで幸せなんだから…

想いを浄化させる必要も無いはず。

「ジョン、何がそんなに難しいの?」

僕には、よくわからなかった。

「チャンミン…ユノ…」

ジョンは口をつぐむ。

「ジョン?どうしました?」

ユノさんは僕をみて首をかしげた。

「ジョンが言いにくいなら、私が話す。」

「ジョアン…待って、僕達が泡になろう。」

「ジョンっ!」

「ちょっと…ジョン、ジョアン…ちゃんと説明してよ!どうして2人が泡にならなきゃいけないの?浄化させなければいけない、想いなんて無いだろ?」

「チャンミン…決まりなの。私達が泡になるか、あなた達の中から記憶を消すか…どちらかしかない。」

「え?」

「あなた達が惹かれあっていなければ、簡単な事だった…私達も消えず、あなた達も何も無かったように暮らせる。」

「でも…ユノさんと僕は、ずっと前からお互いに惹かれてた。」

「チャンミン…その記憶を消すのよ。」

「ジョアン…僕にはできない。チャンミンとユノの記憶を消すなんて…」

「ジョン…そうね。私もチャンミンが大好きよ…だから…」

2人は手を取り決意の表情を見せた…

「ちょっと…二人とも…」

慌てる僕の後ろから


「ちょっと待って下さい。」

ずっと黙って聞いていた
ユノさんが口を開いた。

「ジョン、私は言いましたよね?君の我慢と涙の上にある幸せなんていりません。」

「ユノ…」

ユノさんは僕にそばに来るように
手招きをした。

「チャンミン…私はあなたが好きです。」

「ユノ…さん?」

「チャンミンも私を好きですよね?」

ユノさん…
何がいいたいの?

「チャンミン…」

「もちろんです。ユノさん…あなたが好きです。」

「私を信じてください。私もあなたを信じます。」

そう言って
僕の手にそっとキスをした。

「ユノ?」

ジョンとジョアンは、不思議そうにユノさんを見る
ユノさんが
深く深呼吸をして
僕の手を握る力を、つよくした。






「ジョン、ジョアン…私達の記憶を消しなさい。」







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