「教育音楽 中学・高校版」6月号より引用させていただきます。



「教育音楽 中学・高校版に連載中の、

「言っていいの ?授業の本音 !

~おっさん先生・授業「B面奮闘記」は、

滋賀県甲良町立甲良中学校教諭 吉田正信先生が書かれています。


この「おっさん先生」、今までの記事から見ると、随分はちゃめちゃな授業をしているように感じていました。

1時間ほとんど漫談で終わっているような印象でした。

でもこれは、吉田先生にとっては本当の音楽というものを、生徒に伝えようとする手段だったと思います。


「ええかげんな先生やなぁ」と思っていたのですが、

今月号の記事は、「初めてええこと書いたぁるなあ」と思いました。



以下、引用です。



ずっと僕は歌は歌わさるものではなく、自分で興味を持って歌うものだと信じや病まなかったのです。

でも、最近、子どもたちの様子が違うんです。

歌いあわす歓びや、味わうことを経験して入学していないんです。


音楽の授業で歌唱の時間を取って、口を大きく開け、

「さあ ! 声を出そう ! 歌うことでみんなが一つになるんや ! 」

と子どもたちよりも声を出している牧。最近なんか……

「なんや ! みんな授業したくないんか ? 

おもいきり声を出して歌う君らがこの教室にいないと授業なんてできないやないか ! 」

と彼らを叱咤激励したら

「先生 ! 歌を歌わへん位で何で切れるの ? 」


愕然 ! あかん ! あかん ! やっぱりこの子にはいっぺん歌うことの素晴らしさ、

つまり声を出してクラスみんなの気持ちが高揚して、感動できることを、責任を持って教えなければならないことを感じ始めました。

歌いたくないんだったら歌わなくていいなんて、逃げ !

教師としての逃げなんだと思うようになったのです。

だって、子どもたちは歌う歓びを知らないし、経験もしていないんですから。!!


でも、ほんま、歌わすことって、なかなか大変ですよ。

まずはほんの一瞬でいいから感動させる。

さしてお金をもらって教師をしているからには、なんとかして子どもたちに歌い合わせる力をつける !

仲間と歌い合わせる事のすばらしさ、充実感みたいなものを実際に音楽の授業の場で体験させないとあかんのやと感じています。


そのためには、絶対「この子らでは無理や ! 」とあきらめない !

情熱だけでは無理やけど……絶対授業を諦めない。



長くなりましたが、「我が意を得たり」という文章でしたので、引用させていただきました。