図書館の児童書コーナーから、
ひのまどか著「プロコフィエフ」を読みました。
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プロコフィエフ―音楽はだれのために? (作曲家の物語シリーズ)
私は、ソビエトの作曲家というと、プロコフィエフもストラビンスキーもラフマニノフもショスタコーヴィチも、みな一緒くたに考えていました。
彼らが、スターリンの暴政にどのように身を処したのか、
それぞれが必死に自分の音楽的信条を守った上で行動したようです。
ソビエト時代の闇に包まれた部分というのは、最近になって少しずつわかってきた部分があります。
ショスタコーヴィチも、スターリンに協力するように見せながら、ドッコイ音楽で強烈に自分を主張しているようです。
ラフマニノフはアメリカに逃れ、そこでのびのびと名曲を生み出しました。
プロコフィエフの場合、欧米で有名になり、スペイン人の妻を迎え、ソビエトに帰国して作曲をつづけました。
スターリン派の妨害に対しては、心ならずも自己批判書を発表し、体制に迎合するかのごとく装いました。
その厳しい思いは、今の我々には理解しがたいところがあると思います。
そして何と、プロコフィエフは、スターリンと全く同じ日に亡くなってしまったのです。
運命のいたずら以外のなにものでもないように感じます。