ブログの内容を整理していたら、大奥83のレビューも放置状態であることに気付いた私。

HDDを見たものの、録画予約を忘れていて抜けている回もあるわで・・・。というわけで、今撮りだめた分をぼちぼちと見ていますが、すべてレビューする気力がありません。なので、基本的に将軍ごとにレビューをしていきたいと思っていますが。といいながら、また放置するかもしれませんけど。

 

ということで今回は、第4代将軍の家綱(田中健)と正室・浅宮顕子(伏見宮貞清親王の娘・中野良子)の話となります。これに、家綱の弟・甲府宰相綱重(沖田浩之)が義理の姉にあたる浅宮に恋心を抱いたりするエピなども盛り込まれます。

 

中野良子は「お嫁さんにしたい女優」では、必ず上位にランキングされていたような記憶があります。最近はテレビでたまにお見かけするくらいですね。そして、沖田浩之は既に鬼籍に入られました(自ら命を絶たれました)。今でも腐ったみかんを見ると、金八先生での姿を思い出します。直江喜一とともに。

 

前回書いた、3代将軍家光(沖雅也)と正室・鷹司孝子(坂口良子)の話や、家光の弟・駿河大納言忠長(金田賢一)と正室・お優の方(田中好子)の話(レビューは書いていません)を見ても、お互いに想い合っていながらも、まわりから引き離されてしまう・・・といった夫婦間の悲恋話が多いのですが、今回も同じ流れですね。嫌いではないですが。

 

家綱もどちらかといえば影が薄い将軍です。「徳川歴代将軍の名前を挙げよ」なんていう問題が出たら、最後まで名前が出なさそうな感じですね。家定も今まではそんな感じだったのですが、北村一輝と堺雅人のお陰で名前が浸透しましたから。

もし有名俳優がおいしい役どころで演じて、ドラマも大ヒットすれば、家綱の名前も浸透するのでしょうか。

 

大奥では、春日局(渡辺美佐子)亡きあと、家綱の乳母・矢島局(大塚道子)が実権を握っておりました。全てにおいて強気一辺倒でポジティブな父・家光とは違い、家綱はやさしい性格ですが、自分にかかわり合ったものはすべて不幸になるので、将軍になるべき人間ではないと思いこんでいるネガティブ思考のお方です(またはヘタレとも)。しかも、元来病弱な家綱は、幼少の頃より時々原因不明の熱を出すのですが、それを治せるのは医師でも薬でもなく、なんと矢島局の添い寝なんですね。そんなこともあって、家綱は矢島局の言いなりです。

 

そんなことは露知らず、夢いっぱいで輿入れしてきた浅宮は、家綱とふたりで仲良くケーナ・・・いや、絵を描いたりして過ごしますが、それを快く思わない矢島局。お床入りの際に堕胎薬入りの薬湯を進めるものの、京より随行した侍女の飛鳥井(草笛光子)の機転で危うく難を逃れます。(毒見させたネコちゃんが断末魔の声をあげて死んでいくシーンに若干ドン引きしましたが)

 

さらに、矢島局はふたりを引き離そうとして、浅宮をこれでもかというほどいじめる抜くのですね。肝心の家綱も、矢島局の肩を持っちゃうんですよねぇ。お坊ちゃま育ちのゆえに素直すぎるというか、鈍感というか。挙句の果てには、娘のお島(荒木由美子)を側女にしたりとやりたい放題。同じ乳母でも春日局と違って、どことなく小物感が漂っています。

 

家綱と浅宮は、お互いに想い合っていながらもすれ違っていきます。それでも耐え忍ぶ浅宮ですが、頻繁にめまいがおきたり、物が二重に見えたりし始めます。医師の診断では、おつむに悪性のはれものがあるので、余命いくばくもないことが分かります。実際は乳がんだったそうですが、ドラマの都合上、脳腫瘍となったのでしょうか。

 

腫瘍の影響で目が見えなくなりながらも、命を削るように懸命に家綱の肖像画を描く浅宮。そして、最後の最後で家綱と浅宮と本当に心が通じ合いうのです。そして、遅まきながらようやく覚醒した家綱は、矢島局に暇を出してやっとひとり立ちをします。しかし、絵を描きあげた浅宮は、江戸城内・紅葉山の滝に身を投げて短い生涯を閉じるのです。

それにしても、浅宮が身を投げた紅葉山の滝。あんな立派な滝が果たして江戸城内にあったのでしょうか。

 

このような流れが3話に渡りました。どちらかといえば、ドロドロの印象が強かった家光編と違い、家綱編は婚儀での飛鳥井の舞や、浅宮が滝に扇子を投げるシーンなど、きれいな場面も多くて結構すきでしたけどね。