スポーツ用品「フェニックス」1円で売却

 中国企業にスポーツ用品メーカーのフェニックス(本社・東京、木村司社長)が25日、中国のスポーツ用品メーカーの中国動向に1円で買収され、傘下入りすることで合意した。1円での買収はきわめて異例だ。中国動向は業績不振のフェニックスによる5億円の増資も引き受け、社長を派遣して再建を目指す。  フェニックスは1952年創業でスキーウエアの老舗(しにせ)。スキーウエア販売の低迷で、04年、産業再生機構の支援を受けた。その後、オリックスのもとで経営立て直しを図っていた。07年2月期の売上高は116億円。  現在、オリックスが株式の100%を保有しており、91%を中国動向に譲渡する。1円での売却は、オリックスが自社主導の再建をあきらめたため、とみられる。中国動向はフェニックスのスポーツウエアブランド「Kappa(カッパ)」を中国国内で展開してきた。買収で、フェニックスのデザイン技術を活用して、日中両国でスポーツウエアの展開を図る方針だ。 (asahi.com)


「1円で会社買えるの!?」


とびっくりするかたもいらっしゃるかもしれませんが、現実に充分ありえます。


というのは、企業の価値は、単純には

「資産-負債」です。

もちろん、これは絶対的なものではなく、会社をお金で評価する方法は色々あります。


フェニックスの場合は、おそらく、

債務超過(「資産-負債」がマイナス)ということだと思います。


ですから、仮に1円で会社を買ったとしても、その借金も丸々背負うわけです。


もし、借金まみれの会社でも、技術力が素晴らしいものがあり、借金問題さえ解決すれば充分優良企業になると判断されれば、1円以上の価値は付いたでしょうし、売る側も「1円じゃ売らない」ってなったてると思います。


そういう意味で、今回、1円で売ったということは、技術力等を鑑みても負債が多くて、企業価値がないと判断されたのではと思います。