「チェーンから異音がする」とお客様が点検の為、来店されたことがありました。
スタンドにたてた状態で見させていただくと確かに「ギシギシ」と音がします。
トルクをかけていないのにもかかわらず音がするので駆動系のチェックをしても原因はわからず。
念のため、「チェーンオイルはいつ頃注油されましたか?」とお客様に尋ねると、「今朝です」とのこと。
「どんなチェーンオイルをお使いですか?」と再びお尋ねします。
「FNINISH LINE DRY TEFLON LUB」とのこと。
「ちなみに注されたチェーンオイルの色は何色でしたか?」とお尋ねすると、「透明でした」とのこと。
これだ!
「FNINISH LINE DRY TEFLON LUB」(フィニッシュライン ドライテフロンルブ=通称”赤ボトル”)は汚れが付きにくい「ドライタイプ」のオイルです。
ボトルや缶では通常「潤滑オイル」と「コーティングオイル」が上下で分離しています。
ですから使う前に「しつこいぐらい良く振って撹拌する」必要があります。
オイル本来の色は「白」です。
もし「透明」のオイルしか注油できていないと「潤滑オイル」が全くない「コーティングオイル」しか注油していないことになりますから「ギシギシ音」がして当たり前です。
この事例はかなり多いです。
「Ceramic Wax Lube」のように、ボトル自体が透明でしたら「分離している状態」が一目でわかるので、「しつこいぐらい良く振ろうか」という気になるはずです。
赤ボトルも透明の入れ物にしたらいいのに。