一生に一度は乗った車 第1台 フィアットX19 | TIME CAPSULE  

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映画プロデューサーの戯言

本当に何年も前から言っている事なのですが、自動車評論(コラム含)の仕事のオファーを待っています。んが、黙ってても来ないので、とあるプロデューサーに話してみたところ「安藤さんが乗った車を次々にSNSに書いてみればどうですか?」とアドバイスをいただいたので早速書いていきます。半端ない台数ですが。ちなみに勿論 文章のネット引用は一切しません。*写真除く

第1台
一番最初に乗ったのは、図々しくも深紅のイタリア車2シーター と、言えば
フェラーリが思い浮かぶと思うけど残念。
シチリア島生まれのフィアットX1-9
これは18歳で免許を取得し始めて所有した車。渋谷のバイト先の先輩から売ってもらったボロで、ラジエター(冷却装置)とダイナモ(発電機)がイッちゃっててガソリンスタンドに止まるたびに水を足してました。充電してもしてもバッテリーが減るだけ。しかも、当時のイタリアの車なのでエアコンなんかついてなくて、雨が降るたび窓が曇って雑巾で窓の内側拭きながら走ってました。深紅のボディ、屋根もパカっと外せるし 左ハンドル、当時リトラクタブルヘッドライトとカウンタックのデザイナー ガンディーニが描いただけあって見てくれは格好良いんだけど。格好以下は最悪で、直4気筒1.3リッターくらいのエンジン たったの65馬力。5速ミッションは車体が軽い為かなかなか面白かったけど豪快に走る車では無かったしバンバン壊れる。2シーター(2人乗り)でリクライニングもしなければ荷物入れも小さい。下手すりゃ今の時代のビッグスクーターの方が積載量がある。当時のイタ車はミッション、オモステ(重いハンドル)、エアコンなしなんか当たり前。
例えるならこの車、見てくれだけ超美人中身は最悪の女でした。
中古だったし...あの壊れっぷりは仕方ないと言えば仕方ない。
けれども、直しながら乗るのが苦労するけど楽しかった。
この車の単純なエンジンに車の楽しさと構造を教わった。
きっと新車だったらキビキビと走ってくれただろう。それにしても
初代Toyota MR2そっくりだ。
故障が怖くて遠出もできず結局すぐに動かなくなってしまい。
数ヶ月で手放しました。
続く