日米の長短金利の推移(2008年12月末時点):実質金利のマイナス幅が縮小! | COTレポートの読み方

日米の長短金利の推移(2008年12月末時点):実質金利のマイナス幅が縮小!

 米国、日本をはじめとして主要国はいずれも景気後退局面が続いています。ここで、2008年12月末時点の米国および日本の長短金利の動向を確認しておきましょう(月次データを利用)。今回は名目金利と実質金利の両方をみてみます。

 下記は米国の名目金利のチャートです。FRBはゼロ金利政策をとり、さらに量的緩和政策をとろうとしています。短期金利の低下を受けて、長期金利もジリ安となってきました。

COTレポートの読み方-090105日米の長短金利の推移01

 下記は米国の実質金利のチャートです。名目金利から生産者物価の前年比を差し引いて作成しています(12月については11月の生産者物価・前年比を代用)。米国のインフレ率が急低下しているため、米国の実質金利はマイナス幅を縮小させています。12月末時点では、10年債で2.05%、FFレートで-0.14%となっています。中長期でみれば、超低金利あるいはマイナス金利は、景気を押し上げ、かつインフレ率を高める効果があります。

COTレポートの読み方-090105日米の長短金利の推移02

 次に日本の名目金利のチャートをみてみましょう。日銀も政策金利を引き下げたため、長短金利ともに低下基調となっています。

COTレポートの読み方-090105日米の長短金利の推移03


 下記は日本の実質金利のチャートです。名目金利から企業物価の前年比を差し引いて作成しています。日本の場合もインフレ率が低下しているため、実質金利のマイナス幅が急速に縮小しています。

COTレポートの読み方-090105日米の長短金利の推移04

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